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AV視点で新AirPods Proを試した 気になるノイキャン効果・音質は?

2019年10月31日 16時25分更新

文● 山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

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イヤホンを装着した時のサイズ感はこのような感じ。アクティブノイズキャンセリング機能は使用している環境のノイズに合わせて強弱を自動的に調節してくれる

自然に環境音が聞こえてくる外音取り込み機能

 アクティブノイズキャンセリングと背中合わせである、もうひとつの目玉機能「外音取り込み」も続けて試してみよう。なぜ背中合わせなのかと言えば、アクティブノイズキャンセリング機能はイヤホンに搭載されているマイクで集音した環境騒音に、逆位相の音信号をぶつけて打ち消すというものだが、外音取り込みは同じマイクを使って拾った環境音を「聞く」ための機能だからだ。

 外音取り込みの用途は様々だと思うが、筆者はノイズキャンセリング機能をオンにしたまま近所の街を歩くことが、最近は怖いと感じるようになった。背後から迫る自転車や電気自動車などに気がつかずにぶつかる心配を考えると、落ち着いて音楽を聴いていられないからだ。だから外音取り込み機能はノイズキャンセリングヘッドホン・イヤホンには必須の機能だと考える。

 外音取り込みはマイクの集音バランスが上手にチューニングされていないと、外の音を取り込みすぎて音楽再生の邪魔になったり、マイクの音にノイズが乗って不快に感じられることもある。そういったイヤホンの外音取り込み機能を作り込むことの難しさを感じさせないほど、AirPods Proは「さらっといい感じ」のバランスに仕上げている。脱帽した。大げさに聞こえるかもしれないが、耳にイヤホンを付けていることを忘れてしまうぐらいに、外の音が自然に聞こえてくる。音楽再生のバランスを崩してしまうこともなかった。

コントロールセンターから黄色く囲ったイヤホンのボリュームのメニューを長押しすると、ノイズコントロールのリモコン画面に切り替わる

 アクティブノイズキャンセリングと外音取り込みの機能はどちらかを排他的にオンにするか、または「両方オフ」が選べる。機能の操作は先述したイヤホンの詳細設定からでも実施できるが、そこまで深い階層に潜り込まなくてもコントロールセンターから、イヤホンの音量設定を長押しした先にも選択メニューがある。

AirPods Proの詳細設定。イヤホンの左右側にそれぞれリモコンによる長押し操作の内容が割り当てられる

ステムの内側、くぼんでいる箇所を押し込むとタッチセンサーリモコンが起動する

 もっと簡単なのはイヤホンのステムを長押しして、リモコンで切り換える方法だ。「ポーン」というチャイムが鳴って、外音が聞こえなくなったらノイキャン、反対なら取り込み機能になっていることが、何度か試せばすぐにわかるだろう。「両方オフ」も含む3段階から切り換えられるようにするかは、イヤホンの詳細設定で決められる。

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