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さとうなおきの「週刊アジュール」 第114回

Azure VMware Solutionsは対応リージョンを拡大

Azureスイスリージョン開設/東京含むAzureエッジサイト追加

2019年10月16日 08時00分更新

文● 佐藤直生 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 こんにちは、さとうなおきです。「週刊アジュール」では、2019年8月25日~2019年8月31日の1週間に発表されたMicrosoft Azureの新機能から、筆者の独断と偏見で選んだトピックについて紹介していきます。

スイスリージョン

 2018年3月に発表されていたAzureのスイス北部リージョン(チューリッヒ)、スイス西部リージョン(ジュネーブ)が、利用可能になりました。

 これによって、48の利用可能なリージョン、6の発表済みリージョンを合わせて、Azureリージョン数は54になりました

Azureリージョン

Azure VMware Solutions:リージョン拡大、Azure NetApp Files

 Azure VMware Solutionsは、オンプレミスのVMware環境をAzureに移行、拡張するためのサービスです。

 Azure VMware Solutionsは、4月に発表されGA(一般提供)になっていました

 年末までに、Azure VMware Solutionsを米国、ヨーロッパ、アジア太平洋の8リージョンに拡大する予定であることが発表されました。

 また、年末までに、Azure VMware SolutionsでサポートされるストレージとしてAzure NetApp Filesが追加される予定であることも発表されました。Azure NetApp Filesは、NFSベースのファイルストレージサービスです。

Azure VMware Solutions

Azure Cost Management:カスタマイズされたビューの共有

 Azure Cost Managementは、マルチクラウド環境での使用料金の管理、監視、最適化のためのサービスです。

 Azure Cost Managementで、カスタマイズされたビューを共有する新しい方法として、コスト分析の画面から直接共有できるようになりました。

Azure Cost Managementでの、カスタマイズされたビューの共有

Azure Monitor:Application Insightsのデータ保持期間

 Azure Monitorは、Azureにおけるフルスタックの監視サービスです。

 Azure Monitorの一機能であるApplication Insightsは、APM(アプリケーションパフォーマンス監視)ツールです。

 Application Insightsのデータ保持期間を、30日間から730日間までの間で構成できるようになりました

Application Insightsのデータ保持期間の構成

Azureネットワーク:新しいAzureエッジサイト

 Azure Front Door Serviceは、グローバルなウェブアプリケーションを高速に配信するためのセキュアでスケーラブルなエントリポイントを提供するサービスです。

 Azure Content Delivery Network(Azure CDN)は、世界中のユーザーへのコンテンツ配信を高速化するCDNサービスです。

 Azure ExpressRouteは、Azureとオンプレミスとの間のプライベート接続を提供するサービスです。

 これらのAzureネットワークサービスでは、Azureエッジサイトを介して、 Microsoftグローバルネットワーク

 今回、東京を含む、31の新しいAzureエッジサイトの追加が発表されました。これによって、50以上の国で150以上のAzureエッジサイトが提供されることになります。

 また、Azure ExpressRouteへの、14の新しいMeet-Meサイト(ExpressRouteの場所)の追加も発表されました。

Azureエッジサイト

Azure Load Balancer:SNATポート事前割り当て

 Azure Load Balancerは、レイヤー4のロードバランサーサービスです。

 パブリックロードバランサーが、受信インターネットトラフィックを複数のVMに負荷分散する構成では、VM からインターネットへの送信接続で、ポートマスカレードSNAT(PAT)によって、ソースのプライベートIPアドレスが、パブリッシュIPアドレス、エフェメラルポート(SNATポート)に変換されます。

 各VMにはSNATポートが事前割り当てされます。2017年9月以前のBasic Load BalancerではレガシーのSNATポート事前割り当てが、Standard Load Balancer、および2017年9月以降のBasic Load Balancerでは、新しいSNATポート事前割り当てが使われています。

 2020年春までに、これら2つのSNATポート事前割り当てプラットフォームが統合され、レガシーのSNATポート事前割り当ては新しいSNATポート事前割り当てに移行される予定です。レガシーのSNATポート事前割り当てをお使いの方は、詳細を確認してください。

Azure Backup:論理的な削除

 Azure Backupは、バックアップ/復元サービスです。

 Azure BackupでのVMのバックアップで、バックアップの論理的な削除がサポートされました。

 論理的な削除では、ユーザーがVMのバックアップを削除しても、バックアップデータはさらに14日間保持され、データの損失なく復元できます。

Azure Backupでの、VMバックアップの論理的な削除

Azure Service Fabric:Azure Filesボリュームドライバー

 Azure Service Fabricは、Windows Server/Linux上で動作するマイクロサービスプラットフォームであり、コンテナーオーケストレーターでもあります。

 ストレージサービス「Azure Storage」の一機能「Azure Files」は、SMBプロトコルベースのファイル共有サービスを提供します。

 Azure Service FabricのAzure Filesボリュームドライバーが、GAになりました。これは、DockerコンテナーにAzure Filesベースのボリュームを提供するDockerボリュームプラグインです。

Azure Data Factory:Mapping Data FlowのSQLシンク変換でのカスタムSQLスクリプト

 Azure Data Factoryは、データ統合サービスです。

 2月にパブリックプレビューになっていたAzure Data FactoryのMapping Data Flowは、データ変換のためのコード不要の視覚エクスペリエンスです。Sparkを習得したり、分散インフラストラクチャについて理解を深めたりしなくても、データ変換プロセスを視覚的に設計、構築し、管理できます。

 今回、Mapping Data FlowのSQLシンク変換で、カスタムのSQLスクリプトを実行する機能が追加されました。

Azure Data FactoryのMapping Data Flowでの、SQLシンク変換のカスタムSQLスクリプト

IoT Plug and Play:Azure IoT Tools

 IoT Plug and Playは、IoTデバイスをクラウドにシームレスに接続するための、IoTデバイスモデルの定義です。

 IoT Plug and Playは、8月にプレビューになっていました

 今回、Visual Studio Code拡張機能「Azure IoT Tools」で、IoT Plug and Playのデバイスモデルの作成支援がサポートされました。

Azure IoT ToolsのIoT Plug and Playサポート

 それでは、また来週。

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