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次世代型の楽譜活用アプリや流通チャネルを新たに構築

大日本印刷、電子楽譜の制作・配信事業を開始 iPad向けアプリ提供へ

2019年08月28日 18時00分更新

文● 行正和義 編集●ASCII

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 大日本印刷は8月27日、電子楽譜活用アプリの提供やオンデマンド印刷による紙の楽譜の販売などのサービスを提供する次世代型の楽譜流通販売事業を8月に開始すると発表した。

 電子楽譜として、アプリ「MuseCloud(ミューズクラウド)」を提供。電子楽譜のファイルフォーマット規格MusicXML形式に対応しているほか、演奏者自身が自身の楽器に合わせた楽譜に修正を加える「移調」などの作業を簡単に行なえる。あらかじめ電子化された楽譜の「調性」を読み込んでアプリのアルゴリズムによって簡単に移調ができるという。オーケストラなどの楽譜「総譜」においてはアプリ上で担当する楽器を選択すると、そのパートのみ(パート譜)が表示。総譜での全体把握とパート譜での自らの位置付けが容易になる。MusicXML形式とPDFの電子楽譜を1つのアプリ内で管理でき、今後はアプリ内に格納した楽譜への書き込みを可能にする機能を追加開発するとしている。MuseCloudアプリ(iOS 12.0以降のiPadに対応)は無料。楽譜の価格はタイトルごとに異なる。

 「DNP楽譜配信・活用サービス MuseCloud」では、電子楽譜を制作・管理し、ピクシブが運用する創作物の総合マーケットサイト「BOOTH」の楽譜販売ページにて販売。購入した電子楽譜は楽譜活用アプリのMuseCloudで利用できるほか、紙の本や電子書籍を販売するDNPのハイブリッド型総合書店「honto」でも今冬より販売を予定(紙楽譜への要望に応じてオンデマンド印刷による1冊からの楽譜提供も行なう)。

 大日本印刷では、楽譜を所有する国内外の出版社や所蔵機関と、楽譜を利用する演奏者の両方にサービスを提供。楽譜の印刷・販売、アプリ関連のサービス提供も含め2022年までに6億円の売上を目指すという。

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