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ニューヨーク市で初の自律走行バスが運行を開始

2019年08月09日 11時33分更新

文● MIT Technology Review Editors

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ニューヨーク市では初となる「ドライバーのいない自動車」のサービスが始まった。6人乗りの自律走行バス6台が市内のブルックリン区にあるブルックリン海軍工廠の約1.6キロメートルを巡回する。乗車料は無料だ。

米国での無人運転試験はほとんどがアリゾナ州で実施されており、ニューヨーク市での導入は初。だが、今回は予測可能な環境での巡回ルートの走行であり、マンハッタンの無秩序な道路での無人運転の導入はまだまだ先となりそうだ。

とはいえ、最初の一歩ではある。車両を含めたサービスの運営を担うのは、2015年にマサチューセッツ工科大学(MIT)からスピン・アウトしたオプティマス・ライド(Optimus Ride)だ。平日の午前7時から午後10時30分まで、サービスを継続的に提供する。

完全自律型移動手段をめぐる誇大宣伝は冷めてきている。というのも、2020年に自律走行を実現するというウーバー(Uber)やテスラ(Tesla)、ウェイモ(Waymo)、フォード、ゼネラル・モーターズなどの約束が厳しい現実に直面しているからだ。昨年にはウーバーが試験運行する自動運転車にはねられ女性1人が死亡し、オートパイロット・システムで走行中のテスラのドライバー3人が死亡した

自律型移動テクノロジーを後押しするものは何だろうか?  日々、人間のドライバーによる運転で多くの人が死亡している。それは事実だ。だが、現実には、機械を信頼して運転を任せることに、いまだにほとんどの人が抵抗を感じている。そうした人々を説得するまでにまだ時間がかかるということだろう。

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