日本エイサーのモバイルノートPCである「Swift」シリーズは、軽量かつコンパクトな筐体に高性能なスペックを備えていることから人気を集めている。その中でも、13.3型のボディーに14型の液晶パネルを採用した「Swift 3」は、モバイル用途にまさにうってつけの製品として、その注目度は高い。
Swift 3の2019年モデルのラインナップには、CPUに「Core i7-8565U」(以下、i7-8565U)を搭載した高性能な「SF314-56-N78U/SF」が用意され、ビジネスだけでなく動画エンコードや画像処理といった需要にも適した製品に仕上がっている。
では、SF314-56-N78U/SFが持つパフォーマンスはどの程度なのだろうか。いくつかのテストを通じ、SF314-56-N78U/SFのポテンシャルに迫ってみたい。
CPUは4コア8スレッドのCore i7-8565U
画像処理および動画編集ソフトも付属
まずは、SF314-56-N78U/SFの外観から見ていこう。アルミニウム製筐体を用いた金属感あふれるヘアライン加工が施されたシルバー一色の外観は、従来のSwift 3から変わりはない。重量は1.45kgと持ち運びに適した軽さで、場所を問わず利用できる点が本機の魅力であることは言うまでもないだろう。
液晶パネルは冒頭でも述べたとおり、14型のIPS方式を採用。比較的コントラストは高めで明暗ハッキリした表示となっており、動画などを視聴する際は、かなり美麗な映像を楽しめる。また、視野角は178度とかなり広めで、多少ズレた位置からでも色ムラはまったく見られない。さらに、「Acer Color Intelligence」という機能により、画面の色や輝度が自動で最適化される点も見逃せないポイントだ。なお、解像度は1920×1080ドットまで対応する。
キーボードは、日本語87キータイプのものを採用。キーピッチは実測で19mm、キーストロークは同1.5mmで、コンパクトなサイズながらも打鍵感は申し分ない。また、タッチパッドは150×78mmと比較的広く、パームレストもしっかり確保されているため、ユーザーインターフェース面でのストレスはまったく感じることはない。さらに、キーボード右下には指紋認証機能も用意されているため、ビジネス用途などでのセキュリティ機能も万全だ。
さて、インターフェースに目を移すと、左側面は、HDMI出力端子とUSB 3.0(Type-A)が2つ、さらにUSB 3.1 Gen.2(Type-C)とヘッドフォン用端子という構成。とくに、USB 3.0端子のうち1つは電源オフ時でも電源供給が可能となっており、スマートフォンの充電を行う際、Swift 3を起動する必要がない点は使い勝手がよい。さらに、右側面にはUSB 2.0を1つとカードリーダーのみを搭載し、マウス操作で邪魔にならないよう、インタフェースを左側面に集めている点は好印象だ。
CPUには冒頭でも述べたとおり、i7-8565Uを搭載。このi7-8565Uは、4コア/8スレッドタイプの第8世代Coreプロセッサーで、定格動作クロックは1.8GHzと低めながらも、Turbo Boost適用時の最大動作クロックは4.6GHzとかなり高い点が大きな特徴だ。また、キャッシュ容量は8MBを有しながらも、TDPは15Wに抑えられ、高性能かつ低消費電力を実現したCPUである。
さて、この高性能なCPUが活きてくるのは、やはり画像処理や動画編集といったマルチメディア用途ではないだろうか。そこで、SF314-56-N78U/SFでは、画像処理アプリケーションとしてCyberlinkの「PhotoDirector 8」と、動画編集アプリケーションの「PowerDirector 14」がプリインストールされている。ストレージにはKingston製256GBのSSD「RBUSNS8154P3256GJ1」を搭載しているため、画像ファイルや動画ファイルの読み込みや書き出しといった作業にストレスは感じない。