アップルは6月3日(現地時間)、WWDC19で発表された「iPadOS」のプレビューを公開した。iPadOSは、iPadならではの大きなディスプレーと汎用性を生かした新機能や直感的な機能を追加した新たなオペレーティングシステム。
新しくデザインされたホーム画面は、より多くのアプリケーションを各画面に表示するレイアウトを採用。「今日の表示」をホーム画面に表示し、ウィジェットにすばやくアクセスしてヘッドラインや天気、カレンダー、イベントなどの情報を一目で確認できるようになったという。
Split Viewのアップデートにより、同じアプリケーションから複数のファイルと書類を同時に表示可能。Slide Overは複数のアプリケーションをすばやく表示し、切り替えることが可能になったという。
iPadOSはデスクトップ版のウェブサイトを自動的に表示し、iPadのディスプレーに合わせて表示を正しく調整し、タッチの操作に最適化。SafariではGoogle ドキュメントやSquarespace、WordPressなどのウェブアプリケーションが優れた機能を発揮するとしている。また、Safariはダウンロードマネージャー、30種類の新しいキーボードショートカット、タブ管理機能の強化など、新しい機能にも対応。
Apple PencilでiPadの画面の隅からスワイプするだけで、ウェブページ、書類、メールに注釈をくわえたり、全体をまとめて送信したりできるように。新しくデザインされたツールパレットでは、ツールやカラーパレット、図形などにすばやくアクセス可能。さらに、先進的な予測アルゴリズムと最適化によって、業界最高水準とうたうレイテンシを約9ミリ秒にまで低減したという。
iPadOSではファイルアプリケーションがさらに改良され、iCloud Driveでフォルダ共有に対応。共有フォルダにアクセスできるユーザーなら誰でもiCloud Drive上でフォルダを表示できるのはもちろん、いつでも最新バージョンにアクセスできるという。また、USBドライブやSDカードを簡単に接続したり、SMBファイルサーバーにログインしたりすることも可能としている。
iPadのテキスト編集機能が大幅にアップデート。精度と速度が向上し、ポイント操作が簡単で迅速になり、スワイプ1つでテキスト選択が可能となったという。くわえて、新しいジェスチャーを使ってカット、コピー、ペースト、取り消しの操作も可能とする。
そのほか、機械学習を使って写真を分類・選定する写真アプリケーション、新しいフローティングキーボード、Apple IDを使ってサインインする際のプライバシーを保護する「Sign In with Apple」、新しく作成されたベースマップを採用したマップなどの機能も搭載。