RTX 2080 mini搭載「ESPRIMO WD-G/D1」開発者インタビュー
富士通のノウハウを集結、“何でもできる”ハイエンドPCが誕生したワケとは (4/4)
2019年06月11日 11時00分更新
他社にはない“こだわり”のポイントが、
自分たちにとっての“当たり前”になってしまっている
ーービジネスモデルと同等の品質管理や、エアフロ―、ケースの強度など、かなりこだわりは多いと思うのですが、開発に結構苦労したのではないですか?
屋形:そうなんです。こういったインタビューで技術部の人に苦労話や頑張った話などを語ってほしいのですが、本人たちは“当たり前のことをした”ぐらいにしか思っていないんですよ。先ほどお話ししたケース内部の構造にしても、はたから見て、たくさんのこだわりが詰まっているのに。
ーーあまり語られないんですね。技術部さんならではの話などありませんか?
宮崎:ESPRIMO WD-G/D1の開発中は、別の部署から開発の進展を聞かれることなど社内でも注目されている商品であるなと感じました。
ーーハイエンドのマシンなので、皆さん気になっていたのでしょうか。
宮崎:そうですね。完成したら買おうかどうか迷っている人が多かったのではないでしょうか。
屋形:皆マシンの信頼性を保つために何度もテストしているのを知っているので、結構自社製品を使っている人が多いです。
家族がやりたいこと全部できる1台
ーー個人向けパソコンとしてのこだわりはありますか?
屋形:ビジネスモデルでは、ケース正面のインターフェースは少ないのですが、ESPRIMO WD-G/D1は、USB端子やヘッドフォン端子などを持ってきています。個人向けなので、しっかりUSB Type-Cも搭載しています。
ーーUSB Type-A端子が4基あるのはいいですね
屋形:USB Type-A端子は、減らす気はなかったですね。数多く用意して、何を接続するかはユーザーさんに選んでいただきたいです。
ーーESPRIMO WD-G/D1はどういった人に使ってもらいたいですか?
屋形:ハイエンドのマシンがほしいけど、自作はできないという人に使ってもらいたいです。ESPRIMO WD-G/D1はウェブ通販サイトではスペックのカスタマイズが可能ですが、ある程度選択肢は絞ってあります。ある程度構成を決めてあげるのも、我々の仕事と思っています。
お父さんは写真や動画の編集をする、子供はゲームをするといったように、家族のパソコンとして使ってもらえればと思っています。そのほか、写真や動画編集のプロシューマ―の方にも使っていただきたいですね。
ーー今後少し性能を落としたモデルは出ないのでしょうか。
屋形:今後、CPUやグラフィックスカードなど、選択肢を増やして裾野は広げたいと考えています。
ーーありがとうございました。
ハイエンドデスクトップのESPRIMO WD-G/D1の中には、富士通のこだわりや今までのノウハウが詰まっている
お話を伺ってESPRIMO WD-G/D1には、同社の技術部の方々の“当たり前”と思っている実はかなり細かな“こだわり”や、ビジネス向けモデルや今まで開発してきたパソコンのノウハウが詰まっているモデルだというのがわかった。
また、様々なテストをクリアしたうえで販売しているため、普段の仕事をはじめゲームや写真・動画編集といった高負荷なことまでを安心して長期間行なえるマシンとなっている。特に、ハイエンドのパソコンが欲しいけど、自分で自作したり、パーツ1つ1つを細かくカスタマイズするのはちょっと……という人は、ぜひESPRIMO WD-G/D1を検討してみてほしい。
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