ベーリング海の上空で2018年12月18日に発生した、その「火の玉」の爆発はつい最近まで、見た者もいなければ、気づいた者すらいなかった(上記画像はストック写真から)。
今回の事象は、2015年にロシアのチェリャビンスク州上空で起こった隕石の爆発以降で最大規模の爆発であり、過去30年間で2番目に大きなものだという。BBCが3月18日に報じている。隕石の直径は10メートルで、大気中での爆発時に解放されたエネルギーはTNT火薬に換算して173キロトンに相当する。1945年に広島に投下された原子爆弾の約10倍の爆発エネルギーだ。
米国航空宇宙局(NASA)は、軍事衛星の観測データから爆発の事実を最終的につかんだ。爆発時に放射された光を軍事衛星が捉えたのだ。カナダのウェスタン・オンタリオ大学のピーター・ブラウン教授もまた、その火の玉を発見したことをツイッターで発表した。ブラウン教授は、元々は秘密裏の核実験を捕捉するために軍事衛星に備えられた、約16基の赤外線観測装置で得られたデータを調べた。
NASAのリンドリー・ジョンソン惑星防衛官はBBCに対し、この規模の爆発は100年に2、3回の頻度でしか起こらないものだと語った。