米検察当局による捜査の中心は、ユーザー・データへの特別なアクセス権を提供するためにフェイスブックが締結した、150社以上にのぼる提携関係になる見込みだ。ニューヨーク・タイムズ紙が報じた。
ニューヨーク大陪審は、フェイスブックの提携企業2社に対して、記録の提出を命じた。対象となる企業名や捜査手続きの開始時期、今後の捜査の焦点など、現時点では不明な点が多い。だが、この命令を受けて、2014年のプラットフォーム改定で制限されていたにもかかわらず、ユーザー・データへの特別なアクセス権を与えるべく(ときにはユーザーの同意もなく)、フェイスブックが一部企業と締結していた特別な契約を検察当局が捜査していることが明らかになった。このユーザー・データには「友だち」や連絡先の情報も含まれている。
今回の捜査は、米国連邦取引委員会(FTC)と証券取引委員会(SEC)による調査が続くフェイスブックにとって、また新たな訴訟手続きの始まりとなる。さらに司法省の詐欺対策部門も、ケンブリッジ・アナリティカのスキャンダルを調査中だ。
フェイスブックにとっては悪い1日となった。フェイスブックは3月13日、2008年以来最悪となる障害を経験した。数時間にわたって断続的にフェイスブックのWebサイトやアプリ、インスタグラム、ワッツアップ(WhatsApp)の機能が停止したのだ。サイバー攻撃が原因ではないとしているが、現時点では詳しい原因について説明していない。