日本人による有人月面探査を実現するため、月面を1万キロメートル以上走行できる探査車の開発が始まる。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月12日、トヨタとの協業を発表した。発表によると、有人与圧探査車にトヨタの燃料電池の技術を活用するという。トヨタの寺師茂樹副社長は、「燃料電池は、クリーンな発電方式で、水だけを排出し、エネルギー密度の高さから多くのエネルギーを搭載可能であるため、今回のミッションに最適です」と述べた。
JAXAによると、探査車の打ち上げは2029年を予定している。 日本単独では有人ロケットは開発していないため、探査車の打ち上げは国際プロジェクトの一環となる見通しだ。
JAXAとトヨタによる探査車の開発はまだ構想段階だが、イスラエルや中国、インドは今年中にも無人月面探査機の打ち上げを予定している。米国航空宇宙局(NASA)も月探査にますます意欲を見せており、2020年度に向けた宇宙開発の予算を、月探査に集中しようとしている。