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温暖化で雲が減少→悪循環に、新研究が示す最悪のシナリオ

2019年02月27日 08時00分更新

文● Charlotte Jee

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地球の3分の2は雲で覆われているが、地球の気温が上昇するにつれ雲は減少し、表面温度がさらに8℃上昇するという温暖化が加速する悪循環に陥る恐れがある。最新の研究で明らかになった。

ネイチャー・ ジオサイエンス(Nature Geoscience )に掲載された論文によると、スーパーコンピューターのシミュレーションで、温室効果ガスにより海上の雲は消失し、今後100年の間に地球温暖化が急激に加速する原因となることが分かった。具体的には、大気中の二酸化炭素の濃度が約1200ppmに達すると、そのリスクが強まる。現在の濃度は約410ppmだが、今後100年の間に1200ppmまで達する可能性がある。

論文の著者によると、今回の状況は約5600万年前の始新世期に起きた大量絶滅に似ている。いわゆる暁新世・始新世境界温暖化極大期(PETM)に、大気中に炭素が急激に放出され、気温が一気に5℃以上上昇した。これが壊滅的な影響を及ぼし、海洋生物の大量絶滅を引き起こした。北極圏でワニが泳げるほどの暑さだった。

この論文を懸念すべきかどうかは、イエスでもありノーでもある。恐ろしい見通しであることは間違いない。人類の文明の終わりを意味するからだ。

しかし多くの仮説があり、そこまで濃度が上がる前にするべき対策がある。将来を懸念すべきかどうかは、取り返しがつかないほど地球がダメージを受ける前に、人類がどれだけ真剣に気候変動に取り組むかによって決まるのだ。

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