サムスン電子は20日にサンフランシスコで「Unpacked 2019」を開催し、2019年最初となるフラッグシップスマートフォンを発表しました。2019年はサムスンの顔となった「Galaxy S」が誕生してから10年目。今回の新製品発表会は「Galaxy 10周年」を祝福するかのように、サプライズから始まりました。
完全折りたたみ可能なGalaxy Foldは
特殊ヒンジを採用
Unpaced 2019会場となった「ビル・グラハム公会堂」には「Galaxy」の文字と共に「10」の数字があちこちに表示されていました。10の意味は「10周年」、そして今回発表される新製品の名前が「Galaxy S10」であることを示唆しているのでしょう。2018年モデルが「Galaxy S9」であったことから、今回登場する製品は「Galaxy S10」であることは容易に想像できます。
来場者の誰もが今回はGalaxy S10の発表会であると思い込んでいた中、Unpackedが始まり巨大スクリーンに映し出されたのは画面が折りたためる端末。そのギミックの映像に来場者全員が惹きつけられます。そして、映像の最後に「Galaxy Fold」とその製品名が発表されると驚きと期待から会場は大歓声に包みこまれました。
Galaxy Foldは開くと7.3型の大型ディスプレー端末となり、閉じると外側に配置された4.3型ディスプレーを使うスマートフォンスタイルとなります。開閉は特殊なヒンジが採用され、ディスプレーを折り曲げてぴたりと閉じることが可能です。
また、2つのスタイルを有効利用するためにUIにも手が加えられています。閉じても開いても同じアプリをそのまま利用できるのはもちろん、開いた状態で2つのアプリを左右、または上下に表示できるだけではなく、そこにもう1つのウィンドウを開き、3つのアプリを同時に使うこともできます。大きい画面を有効利用できる優れたUIといえます。
通信方式は4Gだけではなく5G対応モデルも登場予定。メモリーは12GB、内蔵ストレージが512GB、カメラは前後に合計6個を搭載します。バッテリーは2つを搭載し4380mAhとパワフル。スマートフォンとしてのスペックも最強です。
そして会場が再び大きな歓声に包まれたのは価格が発表されたときです。Galaxy Foldは1980ドル(約22万円)、発売日は4月26日とアナウンスされました。これには驚きよりも「なるほど」「それな」という納得の声だったのでしょう。誰もが思わずうなり声をあげていたのです。
Galaxy Foldの説明が終わると、サムスン電子 IT&モバイルコミュニケーション部門のプレジデント&CEO、DJ Koh氏が登壇。同社が「次世代のスマートフォン」を常に開発しながらスマートフォンユーザーを世界中に広げていった過去10年の歴史を振り返りました。そして今回、革新的なGalaxy Foldに加え新製品として「Galaxy S10」を発表したのです。