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3日間で課題抽出、動画作成、Alexaデバイスへの組み込みまで進める

加賀市や金沢大学、フレイ・スリーが動画を用いた観光ハッカソン

2019年02月16日 12時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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 2019年2月15日、フレイ・スリーは石川県加賀市と金沢大学とともに開催した観光ハッカソン「IoT Marketing Hack Day in Kaga」の報告会を開催した。1月18日~20日の間、3日間に渡って行なわれたハッカソンでは課題抽出から動画コンテンツの作成、Alexaデバイスへの組み込みまで一気通貫で実施した。

Alexaへの問いかけでオススメスポットの動画を再生

学生24人がチームを組んで観光動画の作成に挑む

 温泉郷として有名ながら、生産人口の減少と老年人口の増加に悩む地方都市である石川県の加賀市。そんな加賀市と金沢大学、インターネット広告やマーケティングを手がけるフレイ・スリーが組んで行なわれた今回のハッカソンは、インバウンド需要を見込んだ観光マーケティングにフォーカスを当てた。市内の温泉宿を舞台に、金沢大学とフレイ・スリーのインターン生である大学生の合計24名がチームを組んで、地元課題を抽出。観光地の動画を作成し、さらにAlexaデバイスに組み込んだ。

 1日目はオリエンとアイデアソンを行ない、ツールを用いてチームごとで課題を発見。加賀市からはオープンデータや直近5カ年分の観光統計などのデータ提供を受けたほか、地域経済分析システム「RESAS」やSEOの被リンク分析・競合調査ツール「Ahrefs」などの市場分析ツールを利用した。また、2日目は動画制作のレクチャーを受け、チームごとに加賀市内に散り、フレイ・スリーの動画作成サービス「1ROLL」で観光スポットの動画撮影や配信も試した。市内20箇所の観光スポットで撮影を行ない、Google Mapのスポット登録するところまで行なった。

動画を作成し、Google Mapに組み込んだ

 3日目は、動画をAlexaに組み込んで、さまざまなアイデアでインタラクティブなやりとりを実現したという。あるチームは「外国人観光客はマナーがわからなくて困っている」という課題に対し、温泉の入り方や浴衣の着方などを説明する動画を組み込んだ。また、別のチームは「金沢市から加賀市への送客が少ない」という課題から戦略シートを作り、加賀温泉駅にAlexaを設置し、穴場スポットを紹介するというシチュエーションで動画を作成したという。

在京の学生が感じた地方都市の課題とは?

 フレイ・スリー代表取締役CEOの石田貢氏は今回のハッカソンの成果について「テクノロジーを使った圧倒的な生産性」を挙げた。

フレイ・スリーCEO 石田貢氏

 専門スキルを持たない学生が3日間で20スポットの動画を作り、無人対応できるAlexaデバイスに組み込むことができた。また、スタートアップと同じチームビルディングを施したり、東京と地元の学生がタッグを組んだという点も大きかった。当日はハッカソンに参加した東京の大学生3人も報告会に登壇し、「地元の北海道と同じ若者の流出に課題を感じた」「加賀温泉は有名に観光地までの交通手段の少なさを感じた」などそれぞれコメントした。

 石田氏は、「スマホネイティブの学生が、『できない』ではなく、『できるかもしれない』という前提で取り組んでくれたことが印象的でした。熱意さえあれば、テクノロジーの支援でいろんなことが実現できる時代になったので、悩んでいるより実行あるのみだと思いました」と語る。タッグを組んだ加賀市や金沢大学からも高い評価を得ており、今回のハッカソンで作られた動画の活用やハッカソンの取り組みも、今後継続的に進めて行くという。

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