グローバルウェイは2月14日、「労働時間の満足度が高い業界ランキング」を発表。業界ごとにキャリコネのユーザーによる労働時間の満足度評価の平均値を算出し、ランキング化したもの。
1位:医薬品業界(労働時間の満足度評価:3.37)
2位:リース・消費者金融・クレカ・信販業界(労働時間の満足度評価:3.36)
3位:電気・ガス業界(労働時間の満足度評価:3.34)
4位:銀行業界(労働時間の満足度評価:3.31)
5位:非鉄金属業界(労働時間の満足度評価:3.29)
6位:化学業界(労働時間の満足度評価:3.25)
7位:輸送用機器業界(労働時間の満足度評価:3.23)
7位:ガラス・土石製品業界(労働時間の満足度評価:3.23)
9位:電気機器業界(労働時間の満足度評価:3.22)
10位:証券業界(労働時間の満足度評価:3.21)
医薬品、電気・ガス、金融関連業界などが高得点を獲得した。自動車などを含む輸送用機器業界や電気機器業界がトップ10入りする一方で、建設、パルプ・紙、不動産、物流関連業界などは点数が伸び悩んだ。
1位の医薬品業界は、これまで長時間労働が指摘されてきた製薬各社も女性管理職比率や離職率、勤続年数などの具体的な数値目標を設定するケースが増加したという。アステラス製薬は2000年代後半から、毎週金曜日の就業時間を16時までとする「FF Day(Family Friday)」の推進、長時間労働者の上長への改善報告書提出義務付けなど、所定内労働時間の削減に取り組んでいるとのこと。
アステラス製薬の社員からは「勤務時間の管理は割と厳しいので、勤務時間に関するブラックな面はほぼないと思われる。休日出勤時も手当がつく。研究所の正社員のほとんどが裁量労働制を選択しているので、勤務時間は基本的に自身で決めているし、残業も自己管理している。担当する業務によって異なるが、19時以降は基本的に社内に残る人が少ない」(研究開発/30代前半女性/年収720万円/2016年度)などの声が届いている。
2位のリース・消費者金融・クレカ・信販業界は、近年クレジットカード各社も残業削減に取り組んでいるとする。「全員正社員化」の人事制度改革で知られるクレジットカード大手クレディセゾンは、フレックスタイムやテレワークなど多様な働き方を用意している。
三菱UFJニコスの社員からは「残業は直属上司への申告制で19時までであれば許可されることが多いが、それ以降は人事部への申請が必要。PCログを勤怠システムでチェックしており、30分以上の乖離があるとコメント入力が必須となる。休日出勤は振替が原則必須で基本的にない。勤務先の入室も休日は事前届けが必須であり、無断出社もできない」(プロジェクトマネージャー/40代後半男性/年収800万円/2017年度)などの意見がある。
3位の電気・ガス業界は、電力とガスが小売自由化されたこともあり、テレワークやAIなどを活用した生産性の向上や他社との差別化を図る企業が増加したという。東京ガスは、その日の退社時間を各人が決めて宣言する取り組みなど「時間の価値」を意識した働き方を推進しているとのこと。
東京ガスの社員からは「ガス小売全面自由化に伴い、会社全体として業務効率化を意識した残業時間削減に取り組んでいる。ミーティングや業務手順は定期的に見直しを行い、不要な業務は積極的に廃止している。事業所にもよると思うがワークライフバランスは非常にとりやすい」(技術関連職/20代後半男性/年収500万円/2018年度)などの声が届いた。