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大流行の電動キックボードに黄信号、トラブルで回収相次ぐ

2019年01月16日 12時03分更新

文● Charlotte Jee

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走行中に乗り手を転落させる欠陥や障害者差別などの訴訟を抱え、電動キックボードを提供する企業が世界中で次々と計画の見直しを迫られている。

電動キックボード企業のライム(Lime)は、急ブレーキが掛かり、利用者に怪我を負わせた事故の原因と見られるソフトウェアの欠陥を調べるため、スイスでのサービス提供を中止したという。テッククランチ(TechCrunch)が報じた。一方、ロサンゼルス・タイムズ紙は、カリフォルニア障がい者権利擁護機関(Disability Rights California)」が電動キックボード企業に対して訴訟を起こし、電動キックボードがサンディエゴの通りや歩道の利用を妨げ、障がいを持つ米国民法(Americans with Disabilities Act)に違反していると主張していると報じている。

電動キックボードのシェアリング・サービスは2018年に急拡大し、世界中で話題になった。だが最近、問題が立て続けに起こっているようだ。ライムは2018年11月、頻繁に部品がばらばらになるという不具合が発生するため、一部モデルを回収しなければならなかった。おまけにその数日前には、立て続けの発火によって製品の回収を迫られたばかりだ。

電動キックボードは、公共交通機関と目的地とのラストワンマイルを埋める、環境に優しい通勤方法だと宣伝されている。だが、衝突事故の責任を誰が取るのかが明確にならず、市当局からの反対をクリアできなければ、成長には限界がありそうだ。

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