子どもたちにとって画面は良からぬものだとは誰でも知っている。あるいは私たちの誰もがそう考えていたかもしれない。だが、新たな研究によると、画面を見ている時間が、うつ病や自殺といったことと必ずしも強い関連があるわけではないという。
1月14日付けの『ネイチャー・ヒューマン・ビヘイビア(Nature Human Behavior)』誌に発表された研究によると、35万5000人以上の10代の子どもたちを対象に実施されたサーベイ調査の結果から、画面を見つめることにはある程度の望ましくない影響もあるものの、懸念されるほどのものではないと分かった。画面を見つめることによる健全さへの影響は1% 以下だといい、睡眠時間のほうがずっと大きな影響をもたらすという。
BBCによれば、英国王立小児科小児保健学会(RCPCH)もまた先週、画面を見つめることが健康に害を与える証拠は無いと述べた。
それではなぜいつも画面が悪者扱いされているのだろう?それは統計上の加工、おそらくは意図的な操作によるものかもしれない。サーベイ調査結果のデータには多くの解釈の仕方がある、とオックスフォード大学オックスフォード・インターネット研究所のアンドリュー・プシビルスキ所長はいう。新たな研究の共著者でもあるプシビルスキ所長は、「研究者たちは、世間に発表できるような統計的に優位な結果が出るまでデータをいじり倒すのです」とワイアード(Wired)に語っている。