フェイスブックはこのほど、世界的に実施している第三者による事実確認の取り組みを英国でも開始した。
「フェイク・ニュース」の拡散を減らす取り組みの一環として、英国内でフェイスブックに投稿される記事、画像、映像は今後、独立系慈善団体であるフル・ファクト(Full Fact)による事実確認の審査を受けることになる。
フェイスブック・ユーザーは、虚偽の疑いがある投稿に対し、フラグを立てることができる。 すると、フル・ファクトが投稿を審査し、事実である/事実ではない/虚実混在している、のいずれかに分類する。虚偽だと判断された投稿は、削除はされないものの、ニュースフィードでは人目に付きにくい下の方に表示される。フル・ファクトは、人々の健康や安全を損なったり、民主的なプロセスを妨げる可能性がある投稿を優先的に審査する予定だ。フル・ファクトの取り組みには、フェイスブックが資金を拠出する。
第三者による事実確認の取り組みは、2016年12月に米国で始まった。米国大統領選挙期間中に、誤った情報がフェイスブックを通じて拡散したところが大きいとする抗議に応えたものである。フェイスブックは現在、24カ国で49の団体と組んで事実確認作業をしている。
もっとも、すべての虚偽投稿を根絶することは事実上不可能だ。フル・ファクトは、「事実確認は、時間がかかり、注意力が必要で、かなり地道な作業です」と述べている。しかしながら、フェイスブックは、スキャンダル続きの1年を経て、現在まさに、世界中の政治家からの高まりつつある圧力に晒されている。取り組みに進歩があることを何とかしてアピールしたいところである。