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ドローンが不審者を発見! KDDI、スタジアム警備の実証実験に成功

2018年12月18日 18時30分更新

文● スピーディー末岡/ASCII編集部

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イベントでの安全を守るスマートドローン

 KDDIは警備会社のセコムと、ドローンのソリューションを開発するテラドローンと協業し、ドローンによる大型スタジアムでの広域警備の実証実験に成功した。

 今回の実証実験は、スタジアムでイベントが開催されない日にドローンで警備し、入ってはいけない場所にいる不審者を発見するというもの。高高度で広域監視する俯瞰ドローンと、AIでの人物検知機能を搭載した巡回ドローン飛ばし、不審者を検知したら近くの巡回ドローンが現場に急行し、4Kビデオカメラで対象の不審者を撮影する。巡回ドローンは複数台がスタジアムの周辺を飛んでおり、不審者の一番近くにいるドローンが自動で移動するシステム。なお、ドローンの映像はリアルタイムで運行管理システムで監視される。

セコム 技術開発本部 開発センター サービスロボット開発G統括担当 兼 開発統括担当 尾坐幸一氏

KDDI 商品・CS統括本部 商品戦略部 杉田博司氏

 運行管理システムではスタジアム上空の電波状況や天気、風の強さなどを3D映像で表示。天候次第では飛行する・しないといった判断をユーザーだけでなくシステム上でも行なう。

 今回のドローンは通信をWi-Fiではなく、LTE回線を使うことでアンテナ設置などのコストを削減している。将来的には5Gにも対応し、高精細な映像を低遅延で地上に送れるようになるという。

アプリで警備エリアの様子をチェックし、ドローンに指示を出すことも可能

 イベントがないときの実証実験には成功したが、今後イベント時の運用に期待がかかる。現段階だと、ドローン巡航時間が20分程度、バッテリーやドローンの台数が多く必要、悪天候のときに飛べない、不審者の細かい定義などの問題も抱えているのも事実。低コストで運用できるようになれば、多くの人が集まる場所で心強い味方になるだろう。

サイズとしてはかなり大きいドローン。人がふたりがかりで持ち上げないといけない

プロペラはかなり大きく、これで100メートル以上上空に飛んでいく

4K解像度のビデオカメラ

目の前の丸いものはGPSのアンテナ

CerevoのLiveShellが搭載されていた

ここにバッテリーは入る。フル充電で20~30分ほどの飛行時間

このメガホンで不審者に警告音を出すのだが、プロペラの駆動音のほうが大きいという問題があるとか


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