一般ユーザーにも受け入れられやすいカジュアルなデザインを採用したデルのゲーミングノートパソコン「Dell G7 15」。第8世代インテルCoreプロセッサーやGeForce GTX 1000シリーズに加え、強力な冷却機構を搭載しており、ポテンシャルの高さがうかがえる。では、実際の性能はどうなのだろうか。今回はベンチマーク結果を交えながら、気になるパフォーマンスをチェックしてみた。
高性能な6コアCPUと単体グラフィックスを搭載
Dell G7 15は、構成の違いにより「プレミアム」「プラチナ」「スプレマシー」の3モデルに大別することができる。そのうちプレミアムとプラチナは、GPUやストレージ容量などに複数の選択肢が用意されている。それぞれの主なスペックは次の表の通りだ。
Dell G7 15の主なスペック | |||
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プレミアム | プラチナ | スプレマシー | |
CPU | Core i5-8300H | Core i7-8750H | Core i9-8950HK |
GPU | GeForce GTX 1050 Ti/GeForce GTX 1060 | GeForce GTX 1050 Ti/GeForce GTX 1060 | GeForce GTX 1060 |
メモリー | 8GB | 8GB/16GB | 16GB |
ストレージ | 128GB SSD+1TB HDD | 128GB SSD+1TB HDD/256GB SSD+1TB HDD | 256GB SSD+1TB HDD |
ディスプレー | 15.6型(1920×1080) | 15.6型(1920×1080) | 15.6型(1920×1080) |
今回試したのはプラチナのうち、256GB SSD+1TB HDDとGeForce GTX 1060を搭載するモデルだ。
直販サイトで詳しいスペックを見ると、Core i7-8750Hプロセッサー(6コア/12スレッド、9MBキャッシュ、最大4.1GHz)、GPUがGeForce GTX 1060(6GB GDDR5、Max-Q デザイン)、メモリーが16GB(DDR4 2666MHz)、ストレージが256GB M.2 SSD(NVMe)+1TB HDD(5400回転)となっている。
パフォーマンスはどれくらいあるのか、さっそくベンチマークソフトで性能をチェックしてみた(なお、試用機についてはSSDがNVMeではなくSATAだったため、一部のベンチマークテストは実際より低めの結果になっている可能性がある)。
まず、Windows 10のシステム評価ツール「WinSAT.exe」では、図のような結果になった。スコアを見るとプロセッサやメモリが9.3というスコアで、その性能の高さをうかがえる。
続いてマシンの総合的なパフォーマンスをチェックするPCMarkを試してみたところ、図のようにPCMark 8 Home Acceleratedが4443、PCMark 10が5343という結果になった。PCMark 10のスコアの詳細を見ると、マシンの基本性能を示すEssentialsが9179、ビジネスアプリの性能を示すProductivityが7153、クリエイティブ系アプリの性能を示すDigital Content Creationが6305。いずれも5000を大きく超える数値になっており、ウェブ閲覧やOffice文書作成はもちろん、写真や動画の編集なども快適にできる性能を持っているのがわかる。
さらに「CINEBENCH R15」を試したところ、CPUのシングルスレッドが174cb、マルチスレッドが1066cbとなった。コア数が6と多いため、マルチスレッド性能がとても高くなっているのがわかる。
次にグラフィックスの性能を測るため3DMarkを試してみたところ、「Fire Strike」が9914となった。そのほかのスコアは以下のとおり。
3DMarkの結果 | |
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Time Spy | 3818 |
Fire Strike | 9914 |
Sky Diver | 26940 |
Cloud Gate | 29901 |
試用機のDell G7 15 プラチナモデルが搭載するGeForce GTX 1060は薄型ゲーミングノート向けに発熱や消費電力を抑えたMax-Q デザインのため、デスクトップパソコンやハイエンドゲーミングノート向けの通常仕様のものと比べるとややパフォーマンスは下がるが、それでもグラフィックス性能はかなり高いのがわかる。ある程度重めのゲームも快適に楽しめるはずだ。
そこでゲーム系のベンチマークもいくつか試してみた。まず、ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver. 1.51は次のようになった。
ドラゴンクエストX ベンチマークソフト Ver. 1.51の結果 | |||
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グラフィック設定 | 解像度 | スコア | 評価 |
低品質 | 1920×1080ドット | 20203 | すごく快適 |
標準品質 | 1920×1080ドット | 19298 | すごく快適 |
最高品質 | 1920×1080ドット | 19224 | すごく快適 |
同様に「FINAL FANTASY XIV: 紅蓮の解放者 ベンチマーク」も試してみた。
FINAL FANTASY XIV: 紅蓮の解放者(リベレーター)ベンチマークの結果 | |||
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解像度 | 品質 | スコア | 評価 |
1920×1080ドット | 標準品質(ノートPC) | 15616 | 非常に快適 |
1920×1080ドット | 高品質(ノートPC) | 13694 | 非常に快適 |
1920×1080ドット | 最高品質 | 10937 | 非常に快適 |
スコアを見てわかるように、DirectX 11対応の「FINAL FANTASY XIV: 紅蓮の解放者(リベレーター)」のフルHD/最高品質でも「非常に快適」に遊べるという結果になった。
それでは、さらに高いマシンスペックが要求される超ヘビー級の「FINAL FANTASY XV」はどうだろうか。
FINAL FANTASY XV ベンチマークのスコア | |||
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解像度 | 品質 | スコア | 評価 |
1920×1080ドット | 軽量品質 | 7772 | 快適 |
1920×1080ドット | 標準品質 | 5823 | やや快適 |
1920×1080ドット | 高品質 | 4419 | 普通 |
FINAL FANTASY XV ベンチマークのスコアは6000以上が快適に動作する目安とされているので、標準品質までならある程度快適にプレーできそうだ。さすがに高品質だと描画に負担がかかっているのがわかるが、それなりの画質でいいから遊んでみたい、という人であれば本機でも十分楽しめるだろう。
バッテリー駆動時間の長さも十分
Dell G7 15 プラチナモデルのようなゲーミングノートパソコンをモバイルノートのように出先で使用するときはあまりないと思うが、自宅で部屋を移動して使いたいときにわざわざACアダプターを一緒に持ち運ぶのはめんどう。そんなときに、バッテリーの持ちがいいと何かと便利だ。
そこでバッテリーベンチマークソフト「BBench」を使ってバッテリー駆動時間を計測してみた。いずれも、電源プランを「デル(推奨):より良いバッテリー」、画面の明るさを「50%」に設定。BBenchは「60秒間隔でのWeb巡回」と「10秒間隔でのキーストローク」に設定し、満充電状態から電源が落ちるまでの時間を計っている。
結果、6時間57分とほぼ7時間の駆動が可能だった。高性能CPUや単体グラフィックスなどを搭載しているのを考えると十分すぎる長さといえる。ちょっと部屋を移動してウェブで調べものしたり、リビングで家族みんなで写真や動画を楽しみたいときなどにも活躍しそうだ。
なお直販サイトでは、本稿執筆時点で20%オフのお得なクーポンが適用され、試用機と同じ構成のプラチナモデルが14万6862円という価格で購入可能。また、3年保守サービス付きも用意されている。一般的なノートパソコンとしてもゲーミングノートとしても使いやすい製品を探している人は、この機会に検討してみてはいかがだろうか。
試用機の主なスペック | |
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機種名 | Dell G7 15(プラチナ・256GB PCIe SSD+1TB HDD・GTX 1060搭載 VRモデル) |
CPU | Core i7-8750H(6コア、9MBキャッシュ、最大4.1Ghz) |
グラフィックス | GeForce GTX 1060(6GB GDDR5)、Max Qデザイン |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 1TB HDD+256GB SSD |
内蔵ドライブ | ー |
ディスプレー | 15.6型ワイド(1920×1080ドット) |
通信規格 | 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0 |
インターフェース | USB 3.1端子×3、Thunderbolt 3端子、HDMI2.0端子、有線LAN端子、ヘッドホン/マイク端子、2-in-1 SDカードスロット |
OS | Windows 10 Home 64bit |
価格(税込み、配送料込み) | 15万1178円、クーポン利用時:12万5477円(10月7日現在) |