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ゲームプレイも滑らかでHDRの美麗映像が楽しめる「FreeSync 2」の魅力に迫る

2018年10月20日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●ASCII編集部

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 「FreeSync 2」は従来のFreeSyncのサポートはもちろん、さらに2つの大きな機能が追加されている。そのひとつが「HDR」対応。

 HDRは「High Dynamic Range」の略で、従来(SDR)と比べより広範囲の明るさを表現できるようにする技術。Ultra HD Blu-rayがHDRをサポートしているほか、ゲーム機やテレビでの対応が進んでいるだけに、すでにHDR対応の機器を使っているという人も多いだろう。

 HDRを簡単にいえば、従来の画面では白飛びや黒潰れしていた部分の階調まで見えるようになり、実際の目で見たものに近い表示ができるようになる。例えば青空と森がある画面では、空はキレイなグラデーションで雲までしっかりと表示され、森の中は木陰の中の様子まで見える、といったことが可能になるわけだ。

従来のSDR(左)では潰れがちだった薄暗い部分も、HDR(右)ならしっかりと見える。暗い部分も明るい部分も破綻することなく表示できる

 もちろんHDRへの対応は以前から行われているのだが、FreeSync 2のメリットは、ディスプレーで表示できる色域や輝度といったHDR表示に関する情報を、ゲームなどのソフト側から取得できる点だ。

 一般的にHDRで表示する場合、PC側でHDR用の画面データを作成し、そのデータをディスプレーへ転送してから表示するわけだが、このデータはディスプレー内で色域や輝度といった特性に合わせて調整されてから表示される。この調整が行なわれるため、わずかながら遅延が起こってしまう場合がある。

 ところがFreeSync 2に対応しているとディスプレー側の特性がPC側で把握できるため、最初のHDR用の画面データを作成する時点で、ディスプレーに最適なデータを作ることができるわけだ。これにより、いままで必要だった調整をスキップできるため、より低遅延で表示できるようになる。場合によっては、従来必要だった輝度キャリブレーションなどの手間も省けるだろう。

接続するディスプレーに対して最初から最適な画面データを作成できるため、遅延が低減されるというメリットがある

 もうひとつ注目したい機能が「LFC」。これは「Low Framerate Compensation」の略で、フレームレートが極端に低くなった場合に行なわれる調整機能のこと。いくらFreeSyncでフレームレートとリフレッシュレートが動的に同期できるといっても、ディスプレーには対応できるリフレッシュレートの最低値がある。

 この最低値をフレームレートが下回ってしまうとFreeSyncの効果がなくなり、ティアリングなどが発生しやすくなってしまうわけだ。こういった低フレームレート時でも滑らかに表示できるようにするのが、LFCの役割だ。

AMDによるLFCの効果解説資料。LFCを使用していないと低フレームレート時にガタつく割合が増えてしまうが、LFCを使えばこういったガタつきが抑えられる

 ちなみにこのLFCを使うにはディスプレー側に条件があり、それが、リフレッシュレートの最大値が最低値の2.5倍以上必要というもの。最低値が50Hzであれば、最大で125Hz以上が必要となる計算だ。多くのゲーミング液晶は最大144Hzあたりが限界なので、意外と対応していないことがある。LFCが気になっている人は注意が必要だ。

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