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オキュラス新端末「クエスト」、399ドルで来春発売

2018年09月28日 06時27分更新

文● Rachel Metz

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いまのところ、 実質現実(VR)は人気を博していない。だが、2019年春にフェイスブックの子会社オキュラス(Oculus)が発売する新端末がきっかけとなり、多くの人々がVR技術を試そうとするかもしれない。

オキュラスは9月26日の開発者会議で、399ドルのVRヘッドセット「オキュラス・クエスト(Oculus Quest)」を来春発売すると発表した。オキュラス・クエストは、ユーザーの頭の位置や回転を監視する「6自由度(six-degrees of freedom:6DoF)」の追跡機能を搭載した、同社初の一体型VRヘッドセットだ。VRの世界に両手を没入できるコントローラー1組も付属する。

オキュラス・クエストは、従来機種よりも使い勝手が向上しているはずだ。従来機種のオキュラス・リフト(Oculus Rift)は、高性能PCに接続する必要があり、そのために費用が跳ね上がってしまう。さらに、6自由度の追跡ができるようにするには外部センサーを設置する必要がある。オキュラス・クエストはまた、コンピューターとの接続が不要でユーザーの頭部の回転のみを追跡できる199ドルのオキュラス・ゴー(Oculus Go)ヘッドセットよりも高機能だ。オキュラス・ゴーは、頭部の回転しか追跡しないので、ゴーグルを使いながらVR空間で頭を左右に向けられても、上下に動かすことはできない。

オキュラスとフェイスブックは、何年にも渡り、VRが次に来る大きなコンピューティング・プラットフォームであることを消費者に浸透させようと努めてきた。しかし、VR技術の市場はまだまだ小規模である。

多くの企業は、たとえばウォータースライダーでの使用のように、家庭の外でVRを活用する方法について焦点を置いた取り組みを始めている。しかしながら、オキュラスがこの新たなハードウェアを発表した際には、ゲーム娯楽に重きを置いていた。このことから判断すると、オキュラスとフェイスブックは今もなお、VRがもっとも入り込めそうな場所は人々の居間であると確信しているようだ。

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