8年間バッテリーを保証してくれるのはココロ強いのだ
ジャガーが完全電気自動車「I-PACE」を日本でも発売開始=バッテリーの無償交換も!!
2018年09月27日 18時00分更新
ジャガー・ランドローバー・ジャパンは9月26日にジャガー初のEV(電気自動車)となる「I-PACE」(アイ・ペイス)の日本向け発表会を行った.当日より受注を開始.2019年1~2月ごろから日本でも出荷できる予定という.
8年以内にバッテリーが70%にヘタッったら
無償で交換してくれるバッテリー保証付き!!
I-PACEは2016年秋のロサンゼルス・モーターショーで、同社初のバッテリーとモーターで走る完全EVとして発表された.コンセプトモデルという扱いだったが、量産化も同時に発表し、2018年第2四半期に出荷としていた.
参照記事ジャガーの初EV「I-PACE」はスポーツ性能重視の未来型デザインで実航続距離500km!
その予定のとおり、本国のイギリスでは今夏に出荷が始まり、街中を走っているという.EVとしての構造やしくみは上記記事を参照していただき、今回の日本モデルについて説明しよう.
I-PACEは床下にバッテリーを積み、前後2台のモーターを使って4WDするのが基本スタイル.リチウムイオンバッテリーの容量は90kWhで、航続距離は最長470kmと発表されている.WLTPモードによる数値で、「Worldwide harmonized Light vehicles Test Procedure」という手法で計測したもので、実際の燃費に近い値だそうだ.
動力性能としては、最高出力400PS、最大トルク696Nm、0-100キロ加速4.8秒とスポーツカー並みのパワーを持つのもEVの魅力である.
家庭での7kW出力の電源では0%から80%までバッテリーを充電するのに約10時間かかるが、50kWの急速充電では約85分で完了する.
人工知能(AI)を使った「スマート・セッティング」を初搭載し、ドライバーが近づいてくると、好みに応じた温度設定やインフォテインメント、シート位置などを調整してくれる.
もちろんワイヤレスでファームウェアのアップデートを行い、常に最新のソフトが動作するという.Apple Car PlayとGoogle Android Audioの両方も採用し、かつ車内には無線LANが飛んでいるそうだ.
いちばんステキと思ったのは、バッテリーの保証である.車両としては登録から5年間・走行距離無制限がついているが、これは故障についてである.バッテリーは徐々に能力が落ちていくので、なかなか「故障」とは認めにくい.
そこで、8年以内で走行距離16万キロ以内ならば、バッテリー容量が元の70%を下回った場合に無償で交換してくれる.8年間というのがイカしているのだ.
日本でのグレードは3種類
ガラスルーフから内装までフルカスタマイズだ
ジャガーの新車でおなじみの「FirstEdition」とは、ほぼ決まったスペックで、とにかく早く乗りたい人向けのちょっとお高いモデル.
通常モデルはS/SE/HSEの3つで、ホイールサイズやシートの機能、クルーズコントロールなどが異なる.バッテリー容量や動力性能は同じだ.
ボディカラーは12色もあり、ホイール9種類、インテリアはヘッドライニング(天井まわり)が4種類、トリムフィニッシャー(ドアやフロントグリルまわり)が4種類、シートの形が2種類あり、その素材が5種類、インテリアが5種類と掛け合わせると無限のバリエーションとなる.
さて、気になるお値段は、FirstEditionがプレミアム価格で消費税込み1323万円.3グレードは959万円、1064万円、1162万円となっている.
ちなみに、ジャガーは2020年までに、ジャガーとランドローバーの「全車種」について「電動」のオプションを用意するという.ライトハイブリッドからEVまでさまざまなレベルがあるが、全車種というのがスゴいのだ.ジャガーは本気でEVに向かっているのである.