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イランによる国家ぐるみのネット工作、実態が明るみに

2018年08月30日 18時33分更新

文● Martin Giles

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ロシアと同様、イランは自国の地政学的利益を促進する大量のソーシャルメディア・アカウントやWebサイトの裏に国家が関わっている事実を偽装しようとしている。

ロイター通信による調査で、 数十件のソーシャルメディア・アカウントと少なくとも10件のWebサイトに、イランのオンライン・プロパガンダ活動との関連が確認された。これらはインターナショナル・ユニオン・オブ・バーチャル・メディア(IUVM)という団体の一部だ。IUVMは、イランのテレビ局や報道機関のコンテンツを再編集し、発信源を曖昧にした上で、他の媒体に流している。

IVUMは自らの使命を隠そうとはしていない。公式サイトには、団体の目標の1つは「西側政府の著しい傲慢とシオニズム(パレスチナにユダヤ人の民族的拠点を設置しようとする思想・運動)活動に立ち向かう」ことだと記載されている。IVUMは11の異なる言語でコンテンツを発信しており、少なくとも数年間活動を続けている。

フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアは先週、イランのプロパガンダとの関与が疑われる数百件のアカウントやWebサイトを削除した (日本版テッククランチ記事)。ロイターの調査は、こうしたプラットフォーム企業の取り締まりを逃れたアカウントがまだ大量にある可能性を示している。アカウントの削除は今週も引き続き実施されている。

MITテクノロジーレビューの最近の記事でも紹介した通り、 大量のフェイク・アカウントを運用できる人工知能(AI)ボットの台頭によって、プロパガンダの産業化が進んでいる。IUVMのような活動は、国家の後ろ盾を持つ世論操作がどのように作用するかを測る早期指標となるかもしれない。そして、そうした動きに対してソーシャルメディア企業がどう対処するかの初期テストとなるだろう。

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