コアなゲーマーを中心に、60Hz以上の高いリフレッシュレートに対応したディスプレーの需要は高い。リフレッシュレート60Hzと120Hzでは1秒間に表示されるフレーム数が倍違うことになり、とくに対人のFPSでは、画面に表示される数フレームの違いが生死を分ける場面も少なくないためだ。
日本エイサーが発売している「KG251QFbmidpx」も、高リフレッシュレートに対応した24.5型ディスプレー。しかも、実売で3万円前後とリーズナブルな価格を実現している点も注目だ。今回は、低価格で購入できるKG251QFbmidpxの使い勝手はどうなのかチェックしていく。
リフレッシュレート144Hzに対応
安価ながらも豊富な機能を満載
KG251QFbmidpxは、日本エイサーがゲーミング向けモデルとして位置付けるKG0シリーズの24.5型液晶ディスプレーだ。最大の特徴は、リフレッシュレート144Hzに対応している点で、性能の高いGPUと組み合わせれば、かなり快適なゲームプレーが実現可能となる。
液晶パネルはTN方式を採用し、解像度はフルHDまでサポートする。視野角は上下が160度、左右が170度。応答速度は中間色から別の中間色への切り替え表示(GTG)で1msを誇り、ゲーミング用途として申し分のないスペックだ。また、コントラスト比は標準で1000:1だが、ACM(Adaptive Contrast Management)テクノロジーを利用した場合は1億:1まで拡張され、白黒のメリハリの利いた画面はなかなか鮮明だ。
また、フレームは実測で7mmほどしかないフレームレスデザインを採用し、複数枚並べてもフレームはあまり気にならない。高さ調整機能は用意されていないが、チルトは-5度から15度まで設定でき、画面の高さは困らない。
そのほか、画面のチラツキであるフリッカーを抑える「Acer Flickerless」機能や同社のディスプレーでは定番ともいえるブルーライトカット機能の「Acer BlueLightShield」を搭載。80~50%まで4段階でブルーライト透過率が設定可能。また、黒色の強弱を10段階で調整する「ブラックブースト」機能や、画素の荒い画像を自動で最適化して表示する「スーパーシャープネス」など、安価ながらも豊富な機能が用意されている。さらに、AMDのディスプレー同期技術である「FreeSync」をサポートしている点は、ゲーミング向けモデルとして注目に価する。
OSDメニューはボタンで操作するのだが、前面に搭載されているため操作性は良好。またOSDには、ゲーミング用途として「アクション」「レース」「スポーツ」の3つの映像モードを用意する。遊ぶゲームに合わせて映像モードが簡単に切り替えられるるのはありがたい。さらに、「標準」「エコ」「グラフィック」「ムービー」とゲーミング以外の映像モードも用意されており、ゲーミング用途以外にも十分活用できる製品だ。
さらに、OSDメニューの「ゲーミング」というサブメニューには「照準点」の設定を用意。この項目を有効にすることで画面中央に照準点が表示されるようになり、FPSなどにおけるエイムに役立つ機能となり得るのではないだろうか。また、画面右上にリフレッシュレートを表示する機能を搭載するほか、赤・緑・青とシアン・マゼンダ・黄色の計6色で色調整する「6軸色合い」なども備えており、色味に対しても抜かりはない。
これから本格的にゲームをプレイしたい人向け
マルチディスプレー環境にもうってつけ
KG251QFbmidpxは、144Hzのリフレッシュレートだけでなく、1msの応答速度やFreeSyncのサポートなど、ゲーミング向けモデルらしい高性能なスペックを備えている点はかなり魅力的だ。それでいて、3万円前後という実売価格はかなりお買い得感が高い。
惜しむらくは解像度がフルHDまでの対応となっている点だが、ゲーミング向け製品のエントリーモデルとしてKG251QFbmidpxの存在感は大きい。複数枚並べてマルチディスプレー環境を構築する場合でも、KG251QFbmidpxはかなり有力な選択肢になりうる。ゲームをより快適にプレーしたいと考えるのであれば、KG251QFbmidpxはオススメできる1枚であるのは間違いない。