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一般的なHDDとNAS用HDD『IronWolf』との違いが明らかに!主席技師に聞いたそのスゴさとは

2018年06月22日 11時00分更新

文● 藤田忠 編集●ジサトラ ハッチ

提供: 日本シーゲイト

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 佐藤氏が言うには、今までのPC業界では作業負荷『Work Load』を、稼働時間や動画の録画など、作業の種類によるデータの書き込み量、温度など、さまざま方向性で分類し、絶対的な定義を示しづらかったという。

 しかしながら、最近は年間通して、どれだけドライブにデータが書き込み(読み出し)できるかで、決めましょうという方向に向かっているという。

 そうして定義されたのが『TB/Year』の『Average Annualized Workload Rating』と呼ばれるものになるという。例えば、180TB/Yearの10TBでは、フルにデータを書き込んだ後に、再びゼロから10TBを書き込むといったことを1年通して18回行なえるという計算になるとのこと。

「Work Load」(作業負荷)は、HDDに掛けられる最大負荷で、1年を通した書き込みと読み出しの総量になっている

 ちなみに、製品ごとの指標はというと、BarraCudaが55TB/Yearなのに対して、IronWolfは180TB/Year。IronWolf Proは300TB/Yearと、数値が大きければ大きいほど過酷な作業に耐えられるという保証がなされている。

 SSDの耐久性を現す、総書き込み容量(DWPD)とは異なるが、1年を通して書き込み、読み出しできる総容量が明確に示され、「この値が大きいほど過酷な運用に耐えられることを意味している(佐藤氏)」という点は、HDDを選ぶ際の大きなポイントになるだろう。

ひとつの例として、監視カメラの複数映像を24時間365日NASに連続録画した際のTB/Yearを出していた。「BarraCuda」だと、作業負荷は製品仕様の3倍近くに達している

 さらにIronWolfには、Synologyなどといった一部のNASメーカーと同社が協力することで実現した「IHM(Ironwolf Health Management)」と呼ばれる、独自のHDD診断機能がある。本機能はSynology製NASユニットの場合、制御OSである「DiskStation Manager(DSM) 6.1」からサポートする。

IHMをサポートするNASメーカーは続々と増えてきている。IHMが対応するNASにはIronWolfシリーズを組み合わせることで安心感向上できる

 HDDは動作制御状況など、いろんなパラメータを保持し、そのひとつひとつに意味があり、S.M.A.R.T.(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)と呼ばれる機能により、障害の早期発見・故障の予測が行なえる。しかしながら、その情報をユーザーが見てもHDDの状態を簡単には判断できない。

 この点に対するSeagateの回答として、NASユニット側でHDDを“どうしたら良いのか”という点を分かりやすく、メッセージとして提供する機能が「IHM(Ironwolf Health Management)」だという。

 佐藤氏によると「HDDが保持する、さまざまなパラメータ情報を元に障害の可能性を予測し、障害が起こる前に『HDDの温度が非常に高いです』のような具体的なメッセージを提供し、最低限データを失わないようにするものがIHMの目指すところです」とのこと。

細かな配慮だが重要な3つの機能にも注目

 最後に佐藤氏が特徴として挙げたのは「Start Up Current Limit」と「T13 Streaming Command Support」、「RTL(Recovery Time Limit)」という3つの機能。

 佐藤氏は「NASの多くはPCと違って、電源容量がカツカツなACアダプターが多い」という。そうしたことで何が起きるかというと「通常のPCであれば、2A~2.5Aくらいの電流を使用して、5秒くらいでスタートアップは完了するのですが、この2A~2.5Aが容量ギリギリなACアダプターでは辛いです。

 そのため、我々はIronWolfシリーズのスタートアップ電流が2A未満になるように制限をかけています。結果、スタートアップまでの時間は長くなりますが、限られた容量のACアダプターでも確実にスタートアップできるようにしています」とのこと。

 外部からのアクセスなど、24時間365日稼働させるハードな使いかたでは、メリットは少ないと思われるが、ACアダプターを採用する2台用NASが主流で、HDDのモータを停止させるスリープ状態に入ることも多いと思われるホームユースでは、安定したスタートアップ(スピンアップ)は、大きなメリットになってくるだろう。

一般的な『BarraCuda』と比べ、スタートアップに要する時間は長くなるが、電流は2A未満を維持している

 佐藤氏が「NASなどのデバイス側でサポートされていなければ、お客様が享受できる機能ではないのですが」と前置きしつつ解説してくれたのが、『T13 Streaming Command Support』と『RTL(Recovery Time Limit)』。

 佐藤氏によると「T13 Streaming Command Supportは、ストレージインターフェースの標準に取り組む『T13 技術委員会』のなかで規定されているコマンドのひとつになります。読み出しの実行時間の上限を決め、データを深追いしないように命令できようになっています。

 例えば映画の再生自体が止まってしまうよりも、一瞬のブロックノイズや音飛びの方が良いわけです。そのため、HDDレコーダーやDVRなどでは、このコマンドを有効に使って、ストリーミング性を維持しています。一方、RAID構成での一過性の読み出し障害であれば、パリティを使ってデータを再構築して、システムのスループットを維持するRTL(Recovery Time Limit)も備えています」という。

特徴の最後は、NAS側などでのサポートが必須になるコマンドになるが、NASだけでなく、HDDレコーダーやDVRといった用途も視野に入れていることがわかる

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