企業自身がもつライブ配信のメディアを「自分たちでイチから立ち上げたい」ときに最初にハードルとなる「ライブ配信をするための機材選択」について、この連載第90回より紹介しています。
「ライブ配信をするための機材選択」はおおまかに下記の3つの機材ジャンルそれぞれから選んでいくことになります。
(1)映像機材
・カメラ(と三脚)
・ビデオスイッチャー
・モニター(マルチビュー/プログラムアウト)
(2)音声機材
・マイク
・オーディオミキサー
(3)配信機材
・配信用パソコン(や配信ソフト)
・キャプチャーデバイス
これらの機材選びをどのようにしたら良いのか。「映像機材」「音声機材」「配信機材」の順に、具体的な機材も含めて紹介しています。複数回続けて紹介をしてきた「ライブ配信をするための機材選択」。最後は「配信機材」の選び方についてです。
“配信用パソコン”は適切なコストを最初にかける必要性がある
ライブ配信を始めようとするとき、最初にハードルになるのは機材選択です。さらに、機材選択の際にどうしても無視することができないのは機材にかかるコストです。
機材を揃えるうえでの初期投資のコストは、もちろん低ければ低いにこしたことはありません。しかし、ただ単純に機材を価格や機能性で選べば良いだけでなく、それらの機材をこれまで機材を触ったことがない人でもそれなりに使いこなせることを加味する必要があります。
「映像機材」や「音声機材」に限っては多少コストを削った機材選びをしても大きな影響はないのですが、「配信機材」(特に配信用パソコン)は最初から適切なコストをちゃんとかけることが必要です。
なぜなら、安定した配信をするためには、配信の役目を担う配信用パソコンのスペックがそれなりに要求されるから。「映像機材」や「音声機材」がいくら高スペックでも、ライブ配信の場合は配信用パソコンのスペックが十分でなければ意味がありません。また、後述しますが、「最近のライブ配信におけるニーズ」を満たすためにも、高スペックのパソコンが必要になります。もっと言ってしまえば、パソコンにお金をかけることで、さまざまな「配信をするうえでのリスク」を回避することもできるのです。
この連載の記事
- 第117回 ニコニコとAbemaTV協業 アベマ側へのメリットは何?
- 第116回 LINE LIVEは中高生がスマホ1台でライブ配信できる世界を作った
- 第115回 サイバーエージェントのライブ配信が事実上サービス終了へ
- 第114回 ニコニコの止まらぬプレミアム会員減少 だからこそ新事業の成長に注目
- 第113回 ゲーム実況者におすすめの機材 ローランドの新ビデオミキサー
- 第112回 約7万円のライブ配信機材「Liveshell X」が絶対的にオススメな理由
- 第111回 ライブ配信で万引き減った弁当店から考える「生中継カメラ」の絶大な効果
- 第110回 ローランドの新製品には現場の人が求める機能が搭載されている
- 第109回 世界のゲーム実況が集う「Twitch」が日本でメジャーになるために必要なこと
- 第108回 Twitterのライブ配信機能は企業から敬遠されていた
- この連載の一覧へ