1ユーザーあたり月額990円+従量課金のAzure VM使用料で利用可能
「VMware Horizon Cloud on Azure」の国内提供開始、ただしWindowsクライアントは未対応
2018年02月16日 10時30分更新
ヴイエムウェアは2018年2月14日、「VMware Horizon Cloud on Microsoft Azure」の国内提供を開始した。仮想デスクトップサービス「VMware Horizon Cloud」のRDS(リモートデスクトップサービス)環境をMicrosoft Azureの仮想マシン(VM)にホストして、1ユーザーあたり月額990円(税別、別途AzureのVMを従量課金で利用)で提供する。
米ヴイエムウェアは2017年5月に、VMware Horizon Cloud on Microsoft Azureの計画を発表していた。マイクロソフトがAzure上でのWindowsクライアントOSの利用を解禁したことに合わせて、当初は、VMware Horizon CloudとAzureを連携し、Windows 10のDaaS(Desktop as a Service)を実現したいとしていた。しかし今回、WindowsクライアントOSが利用できるVDI方式には対応せず、Windows Serverライセンスで利用するRDS方式のみでサービスを開始した。
VMware Horizon Cloudは、パブリッククラウド(AzureとIBM CloudのIaaSをサポート)やヴイエムウェアのクラウドインフラ、オンプレミスの認定HCI(ハイパーコンバージドインフラ)にホストした仮想デスクトップ環境を、クラウド上のコントロールプレーンから統合管理するサービス。Horizon Cloudのサブセットに仮想アプリケーションサービス「Horizon App」がありアプリケーション配信にも対応する。コントロールプレーンはIBM Cloud(旧SoftLayer)上にあり、ヴイエムウェアが管理するフルマネージドサービスとして提供する。
今回国内提供を開始したVMware Horizon Cloud on Microsoft Azureは、Azureの世界40以上のリージョンに1インスタンスからホストできる。Azure Marketplaceと統合されており、Horizon CloudのサービスコンポーネントやWindows ServerイメージをAzure上のホストに自動展開する。料金は、使用量ベースで課金されるAzureのVM利用料と、月額990円のHorizon Cloudサブスクリプションの足し合わせになる。
なお類似のサービスとして、米シトリックも「Citrix Cloud」の仮想デスクトップ環境をAzure IaaSにホストする「XenDesktop Essentials」を提供している。こちらはVDIに対応しており、Windows 10のDaaSを利用可能だ。ヴイエムウェアによれば、Horizon Cloud on AzureでVDIを提供する計画はあるが時期は未定とのことだ。