ニコンが第3四半期(2017年4月~12月)の決算を発表した。同社は2017年、リリースした製品数が少なく、やや元気がない印象だっただけに結果が心配だったのだが……。
売上収益(5252億6200万円)は前年同期比で-7.2%となっているものの、営業利益(414億9100万円)が123.2%のプラスとなり、税引前利益(403億3700万円)は88.1%の増加という結果だった。
同社は映像事業と精機事業、ヘルスケア事業、産業機器などの4つのセグメントに分かれているが、ヘルスケア事業以外が好調だったのが増益の要因のようだ。
気になる映像事業(デジカメ)だけを見ると、昨年と今年の第3四半期累計のデータでは、レンズ交換式カメラは247万台から216万台に、コンデジは242万台から211万台に、交換レンズは369万台から332万台となっており、製品の販売台数自体は減っている。
しかし、同社が2017年9月に発売したデジタル一眼レフ「D850」が大ヒットし、結果として営業利益を大幅に押し上げた。
D850は同社の上位モデルで実売価格(ボディーのみ)40万円という製品ながらいまだに品薄が続く人気機種。この利益率はあまり高くないのではないか、という声もあったが心配は無用だった。
3月1日にはカメラの総合イベント「CP+2018」がはじまる。そのタイミングで同社が何か新製品を投入するのか、注目したい。