ヘッドフォン/イヤフォンはワイヤレスが絶好調
スマートスピーカー化も!?
次は人気の高いヘッドフォン/イヤフォン。今年はなんといってもBluetoothを使ったワイヤレスモデルの爆発的なヒットが印象的だ。
人気の高まりに応じて音質もかなり良好になり、音質にこだわる人でもワイヤレスが浸透してきている。ソニーの「WF-1000X」など、カナル型で左右までも完全に分離したタイプもなかなか音質の良いモデルが登場し、極めて快適なワイヤレス音楽視聴が楽しめるようになった。
屋外で通勤中やちょっとした移動中に使うのはもちろん、家の中で使うときにも快適なワイヤレスはますます人気が高まるだろう。
また、ボーズの「QuietComfort 35 wireless headphones II」は、Googleアシスタントにいち早く対応しており、スマートスピーカー的な使い方を提案している。iOS端末のSiri連携も含めて、ワイヤレスヘッドフォン/イヤフォンとスマホでスマートスピーカー的に使うといったスタイルも今後は増えてくると予想する。
ところで、ハイレゾ音楽の再生など有線接続で楽しむ本格的なヘッドフォンやイヤフォンも人気は不動だ。
1万円未満のお手頃なモデルから、10万円を超えるような高級モデルまで、その数は多種多様。数万円クラスのミドルクラスモデル以上では、ケーブルの交換でより高音質なバランス接続が可能なモデルも増えてきており、かなり本格的な高音質を楽しめるようになっている。
筆者が2017年で一番音のよさで驚いたのは、オーディオテクニカの「ATH-ADX5000」。価格はおよそ25万円と高価だが、ヘッドフォンとは思えない音の広がりや音場の豊かさ、緻密で情報量たっぷりの音が素晴らしい。
スピーカーの音を聴いているような自然な音は、ヘッドフォンが苦手という人にもおすすめしたい逸品だ。
ポータブルオーディオでは
2台の人気プレーヤーが激しく火花を散らす!!
ポータブルオーディオは、一時はスマホに押され気味だったが、ハイレゾ再生の高音質を武器に安定した人気となっている。
国内や海外から数多くのプレーヤーが発売されているが、特に人気が高いのは、ソニー「ウォークマン」とアイリバー「Astell&Kern」の2大ブランド。
普及モデルから高級モデルまで激しく火花を散らしているが、なかでもミドルクラスのソニー「NW-ZX300」とアイリバー「AK70MK II」は価格も比較的手頃ということで、まさしくガチンコ対決のムード。
、NW-ZX300は指紋や汚れに強く、タッチ操作の感触もよいマットガラスの採用や、シンプルでわかりやすいインターフェースで操作性を向上している点が魅力。
AK70MKIIはWi-Fi内蔵でDLNA再生も可能で、別売のCDドライブでリッピングも可能など、極めて多機能になっていることが特徴。
どちらもバランス接続にも対応するなど、音の実力については十分優秀。音質についてはそれぞれによさがあるので、ぜひとも聴き比べてもらいたいところだ。
ピュア・オーディオの世界ではアナログターンテーブルが堅調
ピュア・オーディオの分野では、アナログターンテーブルの復権がもはやブームではなく、安定したジャンルのひとつとして定着しつつある。
2016年にダイレクトドライブ・モーター搭載の「SL-1200G」を発売したテクニクス(パナソニック)は、今年になって普及価格となる「SL-12000GR」を発売。
10万円台半ばという、かつてのSL-1200シリーズに比べれば価格は高めだが、かなり手の届く価格となった。ダイレクトドライブ・モーター搭載をはじめ、その実力はSL-1200Gに迫るもので、コストパフォーマンスの高いモデルだ。
それに続いて、2018年には放送局などでも使われた「SP-10」の後継と言えるハイエンド級アナログターンテーブルも登場の予定。おそらく手の届かない高価格になると思うが、気になるモデルではある。
また、ヤマハもオーディオショウなどでGTの型番を継承するアナログターンテーブルを参考出展している。こちらの発売も間近だと思われるので楽しみなところだ。