ESETは11月8日、日本やシンガポール、インド、タイなどアジア市場の中小企業を対象に、サイバーセキュリティーに関する認識を調査したデータ「ESET 2017 SMBs」を公開した。
調査の結果、日本の中小企業はサイバーセキュリティーに関する認識がほかのアジア諸国に比べて低いことが明らかになった。
調査では「サイバーセキュリティー最大の障害」として「資金の欠如」を挙げた日本の中小企業の割合は40%に上り、シンガポール(34%)や香港(28%)、インド(24%)、タイ(20%)よりも高かった。
また「雇用者がサイバーセキュリティーの意識を持っている」と回答した、インド(77%)、タイ(71%)、シンガポール(66%)、香港(56%)に対して日本は24%とアジアの中で最低の水準であり、今後中小企業内部でのセキュリティー教育の必要性が示唆された。
ESETのアジア太平洋・日本担当セールス&マーケティングディレクターであるパービンダー・ワリア氏は「サイバーセキュリティー対策はサイバー攻撃からの防衛に関して防御の最前線であり、サイバーセキュリティー対策を最優先事項とみなさない企業はサイバー犯罪者に対して極めて脆弱となる。日本は2020年夏季オリンピック競技大会の準備を進めており、サイバーセキュリティーはこれまで以上に重要であり、中小企業を教育する必要性があるとともに、非重要インフラ部門もサイバーセキュリティー対策で積極的になるべきである」と述べた。