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経済評論家にして3人の娘を育ててきたワーママ勝間和代さんによる家電レポート。忙しい人のための超時短&超効率的な家事をめざす「超ロジカル家事」に使っている家電の良さ・悪さを、実体験にもとづき辛口にまとめます。基本的に家電は2台以上使い比べているため、辛さは倍辛。
勝間さんの好評連載、第3回のテーマはあこがれの「ホームベーカリー」。自家製パンを気軽に作りたいという要望にこたえる家電です。メチャ忙しい日々の中、20代のころから6台以上のホームベーカリーを使ってきたという勝間さん。「時短」とは真逆の家電に見えますが、いったい何が勝間さんの心をつかんでいるのでしょう?(第1回はこちら)
こんにちは、勝間和代です。
多くの家庭に、買ってみたはいいものの、ほとんど使われていない調理家電が、必ず一つや二つはあるはずです。そして、そのうちの筆頭が
「ホームベーカリー」
ではないかと思います。買ってみて、最初の数回はうれしく使ってみるけれども、そのうち何となく使わなくなって、そうなると出しておくのもスペースがもったいなくなって、物置などにしまい込まれて、そのまま放置、というパターンです。
実はものの購買には2つの段階があって、
その1 店頭で買ってもらう (大きな消費)
その2 家の中でちゃんと使ってもらう (小さな消費)
に分かれます。多くのマーケッターや開発担当者などはついつい「大きな消費」ばかりに目が行ってしまいますが、本当に顧客の心をつかむのは、「小さな消費」のくりかえしです。
小さな消費のリピート率が高いと、その人が同じブランドの製品を買い替える確率も上がるし、また、クチコミで周りに勧める確率も上がります。
そして、多くのホームベーカリーは大きな消費を家庭で勝ち取ったとしても、小さな消費を勝ち取ることに失敗しているのです。
なぜそうなるのでしょうか。