予想外の速さを見せた予選日
第5戦終了時点で2位以下に9ポイントの差をつけてランキングトップにいるGOODSMILE RACING & TeamUKYO。第6戦に挑むに当たって課せられるウェイトハンデはMAXの100kgとなった。ミクGTプロジェクト史上、100kgを載せるのは初めて。はたしてこの重さがどう影響してくるのか……。
予選日は灼熱の太陽が路面を照りつけていた。天気は晴れのほうがいいが、ここまで暑いとタイヤに影響が出そうだ。そんな中、予選1回目は谷口選手がアタック。クリアラップでタイムを出すため、ほかのマシンが出て行ってもピットで待機する。その後、コースインし3周目に「1'59.479」を出して8番手でクリア。チームとしては予選1回目を通過することも厳しいと構えていただけに、これはうれしい誤算だった。
予選2回目は片岡選手が担当。1回目と同じようにしばらくピットで様子を見てから出発。またもや3周目に「1'58.235」と先ほどのタイムより1秒以上も縮めたベストタイムを記録した。この結果、2回目は4位となり、決勝は4番グリッドからのスタートになった。100kgのウェイトを詰んでいることを考えると十分すぎる結果だろう。
100kgのウェイトにタイヤが悲鳴!?
レース後半、立て続けにバーストがミクAMGを襲う!
1966年から始まった鈴鹿サーキットでの1000kmレース。さまざまなレースシリーズの1戦として開催されていたり、単独イベントとして多種多様なマシンが走っていたこともあったが、2006年からはSUPER GTの1戦として開催されていた。そんな歴史あるレースも今年で一区切り。来年からは、SUPER GTの鈴鹿ラウンドは別の時期になり、単独イベントとしてGT3マシンがメインの「鈴鹿10時間耐久レース」が開催される。
最後の鈴鹿1000kmのスタートドライバーを務めるのは片岡選手。スタートを失敗してしまい、レース開始直後に51号車(JMS P.MU LMcorsa RC F GT3)に先行を許してしまい、5位にダウン。その後、前に51号車、後ろに60号車(SYNTIUM LMcorsa RC F GT3)と、レクサス2台とのバトルが続く。ソフトめのタイヤが厳しくなった13周目に1回目のピットイン(鈴鹿1000kmは5回のピットインが義務)。タイヤ4本と谷口選手にチェンジして、再びコースイン。アウトラップでは27位まで落ちたが、ライバルたちも続々ピットインし、32周目には5位に戻っていた。
だが、38周目には55号車(ARTA BMW M6 GT3)が接触によりクラッシュしたため、セーフティーカーが入る。43周目にレースはリスタートされ、ミクAMGはそのまま2回目のピットイン。タイヤをすべて交換し、片岡選手が再び乗り込む。19位まで順位は落ちたが、71周目には8位まで上がり、74周目には3回目のピットイン谷口選手が再び出発。徐々に順位を上げていたが、87周目に31号車(TOYOTA PRIUS apr GT)がクラッシュを喫し、この日、2回目のセーフティーカーが入る。さらにこのタイミングでトップを走っていた18号車(UPGARAGE BANDOH 86)がマシントラブルのためガレージに入ってしまい、レースの行方は混沌としてきた。
94周目にレースはリスタートとなり、ミクAMGは再び順位をあげ106周目には4位まで戻ってきて、107周目に4回目のピットインに。片岡選手がステアリングを握って出発した。アウトラップで順位を落としたが117周目には11位まで上がってきていたのだが、ここから悪夢がミクAMGに襲いかかる。124周目に右のフロントタイヤがパンクしてしまい、スローダウン。コースの後半だったので、すぐに緊急ピットインすることでロスは最小限に抑えられた。
予定としてはもっとあとにピットインするはずだったので、ピットは慌ただしく谷口選手を送り出した。ただ、この時点ではゴールまで先は長い。ガソリンは持つかもしれないが、タイヤが悲鳴をあげそうだ。10位を走る11号車(GAINER TANAX AMG GT3)を抜き倦ねていると、150周目に今後は右リアタイヤがバーストしてしまう。今回はコースの中盤で起きてしまったので、約半周をスローペースで走らねばいけなかった。これにより、ポイント圏内という夢も潰えてしまった……。
ピットインしタイヤを交換するも、コースに戻って1周目で再び同じ場所がバースト。レースは終わりを告げ、19位、ノーポイントという最悪の結果に終わってしまった。
レース終了3分前に2位を走っていた25号車(VivaC 86 MC)がクラッシュのため戦線離脱。1位が65号車(LEON CVSTOS AMG)になったことで、ランキングは2位に下がったが1位の65号車とは2ポイント差、3位の25号車とは8ポイント差と、まだまだチャンピオンは十分射程距離内だ。次戦タイはウェイトが半分になるので、大量ポイントを獲得すべく、日本のライブビューイングから、タイの現地から、応援してほしい。
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