家庭用コンセントで充電できるバッテリーを搭載した、四輪の超小型モビリティー「BIRO」(ビロ)。リチウムイオンバッテリーを搭載し、電気モーターで走行する。イタリア北東部にて2008年に設立されたベンチャー企業「Estrima」(エストリマ)が開発・製造を手がけ、大阪のカツラダモータースが日本で販売している。価格は150万円~。
ASCII.jpでもいくつかシティーコミューターを紹介してきたが、このBIROはサイズが全長174×全幅103×全高156センチ、重さは245キロ(バッテリー非装着時)とかなり小さい。駐車場の乗用車1台分のスペースに4台駐車できるというから驚きだ。イタリアでは2人乗りだが、日本では法律の都合で1人乗りになっているが、今後法律が改正される可能性があり、そうなると2人乗りもOKになるとのこと。また、道路交通法上ではミニカー扱いで、普通自動車免許(AT限定可)で運転でき、重量税、所得税、車庫証明、車検は不要となる。さらに保険や税金も原付バイクとほぼ変わらないので、維持費はかなり抑えられそうだ。
また、フレーム色は3色から、オプションでは99色のカラバリから選ぶことができるので、自分だけのカラーリングが楽しめる。
そんなBIROだが、今週末の9~10日に東京・駒沢公園ハウジングギャラリーステージ2にて一般向け試乗会が行なわれるのだが(後述)、それに先がけてメディア向け試乗会が開催されたので、レポートしよう。
見た目もインパクトあるので目立つデザインのBIRO
正面から見るとルノーのムルティプラに似てないこともない……?
背が高いのでコーナリング時に横転しないか心配だったが、まったくそんなことはなかった
タイヤは独自サイズのため、交換するにはイタリアから取り寄せになる。ブレーキは前後ともディスクが採用されている
バックミラーが車内にないので、サイドミラーの調整は非常に重要
このコネクタ(写真左)に家庭用100Vを直接繋いでの充電も可能。天井はグラスルーフになっている
バッテリーは取り外しできるモデルと固定モデルが選べる。こちらは取り外しして、このように運んで家の中で充電できる
ペダルはブレーキとアクセルのみ。ブレーキは倍力装置がついていないため、強く踏み込む必要がある。回生システムもナシ
スピードメーターは80km/hまであるが、日本国内の法律の関係上45km/hで頭打ちとなる
停車時はニュートラルという状態がないので、このサイドブレーキをしっかり引く必要がある
一番上のレバーを上下することで「D」や「R」に入れられる。真ん中の亀マークは低速モード。プーストボタンを押すと20秒間トルクがアップする。男子にはたまらない
USB端子は2つ。5V 3.1Aに対応している
シートはふたつあるが、日本の法律上、2人で乗れないのが悲しい
これはBluetoothスピーカー。スマホなどと連動して使う。音楽を流したり、ハンズフリー通話をしたりできる
横から見ると、ホイールベース短めの全高が高めなので急カーブで横転しそうだが、最高速度の問題もあり、まず横転はないという
この黄色いカードがBIROのキーになる。これを車外からこの装置(写真右)にかざすだけで、ロック、アンロックができる
シートの後ろには傘マークがあり、開けてみたら折りたたみ傘が入っていた。イタリアっぽいオシャレなギミックだ
このように公道を走れるが、高速道路には乗れない。航続距離は脱着式バッテリーで55km、固定式バッテリーで100kmと、シティーコミューターとしてはなかなかの実力
天井はこのように少しだけルーフが開く。雨の日以外は開けて走りたい
実はこのドアは左右ともに取り外しが可能。夏の暑い日などはドアレスで走ると楽しそうだ
家庭用コンセントで充電できて、維持費も格安。ちょっとした移動に便利なBIRO。都心部に住んでいる人は、クルマの代わりにこちらを買うのもアリかもしれない