筆者が購入した「紅米Note5A」。独自のUIである「MIUI」は、中国語や英語ほか、チベット語やアラビア語(ウイグル語)なども選択可能
小米(シャオミ、Xiaomi)から発売された、低価格シリーズ「紅米(Redmi)」の最新機種「紅米Note5A」を入手した。
小米は高性能な小米シリーズと、低価格な紅米シリーズがあり、紅米の中でもディスプレーサイズが5.5インチの最新モデルが紅米Note5Aとなる。
紅米Note5Aは3種類あり、ざっくり言えば2GBメモリー+16GBストレージモデルが699元(約1万1000円強)の値段でノーマル版として売られ、加えてハイスペック版(高配版)として3GBメモリー+32GBストレージモデルが899元(約1万5000円弱)、4GBメモリー+64GBストレージモデルが1199元(約2万円)で売られている。
中国スマホ市場のトレンドはハイエンド機種だが
中国や世界で注目される低価格機種「紅米4A」
これをレビューする前に、少し時代背景について紹介したい。中国のスマートフォン市場はファーウェイ、OPPO、vivoの3社がトップとなり、AppleやSamsungをも凌ぐシェアを獲得している。
特にOPPOとvivoは、ECサイトがますます普及する中で、地方や大都市郊外のモバイルショップでの販売を強化。現地の消費者に触ってもらい、買ってもらうという戦略に出た。しかも、3000元(約5万円)前後のフラッグシップモデルをプッシュして販売した。
地方の消費パワーをあなどるなかれ、両社の5万円程度の商品が四半期で全メーカーの機種別でトップクラスの出荷台数を記録したのである。
中国でさまざまな新ネットサービスが登場する中、ハイスペックな製品のニーズが高まったことも一因だろう。「どうせ買うなら前よりはっきり違うほどいいものを」――こうした消費のニーズから、現在中国では低価格機種から高価格機種へのニーズが高まっている。
OPPOやvivoは、中国だけでなくベトナムやタイやインドネシアでも広告をちりばめ、同社のハイエンド製品を認知してもらおうと消費者に訴えている。
低価格機種への注目が低くなる中で、中国で、また世界で唯⼀気を吐いているの が紅米シリーズだ。
特に今年の4~6月にかけて「紅米4A」は、世界的にiPhone7(Plus)とGalaxys 8(+)の次に売れた機種だという(Strategy Alalytics調べ)。
ファブレットのニーズが高まる中で、中国および世界で最も注目の低価格機種であるともいえるのだ。この製品が評価されれば低価格スマートフォンは今後も存在感が出せるわけで、今後を占う製品が紅米Note5Aなのだ。
ノーマル版とハイスペック版は
3300円差とは思えないほどスペックに違いが
時代背景について紹介は終わったのでスペックを紹介する。ノーマル版はCPUはSnapdragon 425、ハイスペック版はSnapdragon 435を搭載。
全モデルともnanoSIMカード2枚差しとmicroSDカードが挿入可能。バッテリーについて全機種とも3080mAhのバッテリーを搭載し、動画再生で10時間、待ち受け10日が可能だとしている。
モニターは720×1280ドット表示可能な5.5インチサイズ。カメラの画素数は、リアカメラが全モデルとも1300万画素で、フロントカメラがノーマル版が500万画素に対し、ハイスペック版が1600万画素となっている。
自撮りする習慣があるなら、ハイスペック版一択となる。ほかにもハイスペック版には指紋センサーがあるが、ノーマル版にはそれがないという違いも大きい。
サイズは全モデルとも幅76.2×高さ153mmで、厚さについてはノーマル版が7.55mm、ハイスペック版が7.7mm、重さは前者が150g、後者が153gと若干違いがある。
ノーマル版とハイスペック版の200元(3300円)差で、CPU、メモリー、ストレージに加え、指紋センサーの有/無、カメラユニットの違いが挙げられる。
ハイスペック版がお得に思える読者もいるだろうし、アジアでは女性を中心に自撮り熱が高いことからハイスペック版を望む声もあろう。
しかし筆者は自撮りをしないので、あえてどこまで使えるのかを知るべくノーマル版を購入した。

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