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麻倉怜士のハイレゾ真剣勝負 第16回

麻倉推薦:アルゲリッチ、グールド、高岡早紀、中島美嘉、サンタナまで

2017年09月08日 12時00分更新

文● 麻倉怜士 編集●HK(ASCII)

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ROOTS~Piano & Voice~
中島美嘉

 中島美嘉がデビュー以前から今まで愛聴し、彼女の音楽性を形成してきたJ-POPの名曲カヴァー集。中島はオリジナルも素晴らしいが、カバーも自分のものにしてしまう凄い歌唱力だ。これらの名曲は、まるで中島のために書かれたのではないかと思われるほど、独特な世界を形成している。編成がピアノ、ベースなどと小さいので、中島の歌唱の深き感情世界がたっぷりと味わえるのも、いい。ヴォーカルもその他の楽器も音像的なフューチャー感が大きく、それぞれの音像が加算され、音場として豊かな説得力と強固な存在感が聴ける。「あなたのキスを数えましょう」の濃い感情の絶唱に感動。

FLAC:96kHz/24bit
Sony Music Label、e-onkyo music

forget me not 【通常盤】 <24bit/96kHz>
南壽あさ子

 南壽あさ子のヤマハ移籍第1弾。少しアニメ調だが、コケティッシュで可愛く、でもクリーン度も高いヴォーカルは魅力的だ。ピアノ、ベース、ドラムス(曲によってはストリングスも)というシンプルな編成をバックにしているが、音場的な緻密さ、充実度が高く、音がみっちりと詰まっている。センター位置のヴォーカル音像の体積感はかなり大きい。なにより独特な音色感で聴かせる。

WAV:96kHz/24bit、FLAC:96kHz/24bit
ヤマハミュージックコミュニケーションズ、e-onkyo music

Power Of Peace
The Isley Brothers、Santana

 豪華メンバーよるロック名曲のカヴァー集。名手の集合体ならではの、演奏力とヴォーカル力が楽しめる。録音が素晴らしい。

 WHAT A WORLD NEEDS IS LOVEのピアノの透明感、ヴォーカルの浸透力、そこに被るサンタナのギターリフの生々しさ。MERCY MERCY MEのソウルフルなヴォーカルのねちっこさと、ギターの絡みのノリ……という演奏を楽しむ音的な要素が、48kHz/24bitにも関わらず、実に多彩で、クリヤーだ。

WAV:96kHz/24bit、FLAC:96kHz/24bit
Legacy Recordings、e-onkyo music

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