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アスクルとセブン&アイHDが提携、ロハコ⇔オムニ7の相互送客

2017年07月06日 12時40分更新

記事提供:通販通信

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アスクル(株)は6日、(株)セブン&アイ・ホールディングスと業務提携し、アスクルの通販サイト「LOHACO(ロハコ)」とセブン&アイのECモール「オムニ7」との相互送客、「ロハコ」のプラットフォームを利用した生鮮食品EC「IYフレッシュ(仮称)」を11月末から開始すると発表した。

互いの弱みを補完してシナジー効果創出へ

 セブン&アイHDは全国で6万店以上コンビニエンスストア、総合スーパー、百貨店などの「店舗網」と、これらの店舗で扱う幅広い「商品」、「リアル店舗のユーザー」というアスクルはにない経営資源がある。一方、アスクルはBtoB通販の「ASKUL」、急成長を続けるBtoC通販「ロハコ」で培ったセブン&アイにはない「EC」「物流」のインフラとノウハウ、また購買意欲が高い「LOHACOユーザー」を所有する。業務提携により、両社の経営資源を互いに補完し合い、「LOHACO」と「オムニ7」の相互送客を図ることで、シナジー効果の創出を図る。また、「オムニ7」の効率化に向け、「オムニ7」の物流、ECサイトの開発・運営の共同化に向けた検討を開始する。

 商品領域については、「LOHACO」が「文房具/オフィス用品」「インテリア/収納」「家具/PC/周辺機器」など、「オムニ7」が弱い領域に強みを持つ一方、「オムニ7」は「本、エンタメ系」「食品」「コスメ系」「ベビー・キッズ」など、LOHACOに欠落している領域に強みを持つ。両社の商品を互いに補完することで、相互送客を実施する。相互送客は、両サイトでの商品検索結果に互いの商品情報が反映されるようにし、検索結果から商品をクリックすると、それぞれのECサイトの商品詳細ページにリンクする仕組みとなる。

 

「IYフレッシュ」はロハコの「Happy On Time」で配送

 「IYフレッシュ(仮称)」は、セブン&アイグループで展開する「イトーヨーカドーのネットスーパー」の不満点である「配送時間が埋まっている」「タイムリーに受け取れない」などを解消するサービスを展開。商品供給は主にイトーヨーカドーで、システム・物流をロハコが担う。PBブランドのセブンプレミアムや牛乳、卵、生鮮食品を、LOHACOの1時間枠が指定でき翌日に配送するサービス「Happy On Time」で配送する。11月末から、新宿区・文京区でテスト販売を開始。対象エリアは、2018年5月に東京西部・北部、18年中には東京都23区、20年秋頃までに首都圏まで拡大する。

 アスクルは、「セブン&アイHDとは主力業態が異なり、EC事業でもターゲット層・商品領域が重ならないため、両社の経営資源を活かしたシナジー効果が期待できる」と判断。セブン&アイHDは、オムニチャネル戦略をグループの顧客戦略と再定義し、リアルとITを融合させたCRM戦略を強化しているが、ECでは、商品・サービスの見直しに迫られている。このことから「両社サービスの利用者の利便性・満足度を向上することが、両社の企業価値の最大化につながる」と判断し、業務提携の基本合意に至った。

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