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フジ医療器「AS-1100」「AS-690」で寝てきた

圧倒的快感……ッ!最新マッサージチェアの足もみでダメになった

2017年06月28日 07時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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ダメになっていくわたしです

 赤ちゃんが生まれて4ヵ月になり、家事育児が背・肩・腰にきている。最近は寝不足で関節痛にもなっていてつらい。老舗マッサージチェアメーカー・フジ医療器が27日に新製品を発表したため、寝かせてもらった。新製品は最高峰モデル「AS-1100」、コンパクトモデル「AS-690」2製品。

「AS-690」(左)「AS-1100」(右)

マッサージチェア
「AS-1100」
想定実売価格 48万8000円前後
「AS-690」
想定実売価格 25万8000円前後
フジ医療器

http://www.fujiiryoki.co.jp


●足技にこだわった最高峰

 AS-1100はセンサーで肩と背すじの位置を検出する「サイバーリラックス」シリーズ新製品。現行機種AS-1000の後継機種で、業界最多という21種類の自動コースなど機能性が売りだ。コースには、30分の長時間コースもあれば、寝る前向けのリラックスコースなどもある。

 現行機種は、消費者アンケートによれば、

・多彩なメニューがあり目的にあわせて使える
・微細な強弱調節機能があるのがいい

 など、好みに合わせて使える機能がいいと評判だという。

 新機能はフットマッサージ「足裏つかみ指圧」だ。

 足の裏にローラーがついていて、エアバッグとの組み合わせでマッサージができるというもの。とくに足専用コース「脚集中」は、足裏とふくらはぎを集中的にマッサージできる。ローラーを、外側をややソフトに当たる形にすることで、強すぎず、弱すぎずという体感を出すのに苦労したという。足裏にはヒーターがついているので、あたためながらのマッサージもできる。

 もう1つの新機能は、背中、腰の体幹をほぐす「体幹ほぐし技」。体が逃げないようにエアーバッグで体をおさえることで、効果的なマッサージができるという。骨盤周りのマッサージも可能。

 ちなみにフジ医療器では左右にイスが傾く体幹トレーニング向けの「体幹トレーナー」(3万9000円)も出しており、これがよく売れているらしい。1分間で腹筋20回分の運動量があるという。最近だとパナソニックが「コアトレチェア」というマッサージチェアのような大きさのトレーニングチェアを出していた。体幹トレーナーは形状的にはむしろ「ジョーバ」に近い。余談だった。

 AS-1100は基本性能も高めている。肩のエアーバッグを大きくしてホールド感を上げた。背中部分にヒーターを入れ、足裏ヒーターとのダブルヒーター仕様にした。ストレッチ機能は腰までしっかりひっぱられるような体感に修正したという。

 もみ玉の突出能力は約12.5cmで業界最大量。リクライニングするとベッドのようにフラットになるフラットポジション機能も搭載。リモコンはタッチパネルの液晶画面を採用している。

 エアーバッグは31個。サイズは幅760×奥行き1380×高さ1250mm、重量約78kg。お世辞にも小さいとはいえず、巨大で重厚だ。カラーはブラック、ベージュの2色。


●コンパクトだが機能的

 AS-690は、小さなサイズでもハイスペックの「リラックスマスター」シリーズ新製品。マッサージチェアとして使わないときは肩のエアーマッサージ部分とフットレストを収納し、1人がけのソファとして使えるというもの。

マッサージモード。ジャキーン

ソファモード。わりと小さくなる

 機構的には「グリップ式3.0+」というユニットを開発。6つのもみ玉を使い、肩からお尻まで部位に応じてもみ方を変化させる「6つ玉機構」を採用した。360度くるくる回って肉体の隆起にそったマッサージができる「360度回転もみ玉」も新たに開発している。

 従来まっすぐだったフレームは、座った姿勢に沿わせる「S字フィットフレーム」に変更。フレームの形状によって腰が弱かったり背中が強かったりとばらつきがあった点を改善し、なめらかなマッサージができるようになっているそうだ。

 センサーは肩を検出し、背中と腰部の位置を自動予測する。ヒーターはやはり背中と足元にダブルで搭載。背中部分のヒーターは温風を吹き出し、腰から背中をじんわり温めながらマッサージができるという。聞くだけで気持ちが良い。

 エアーバッグは26個。サイズは幅690×奥行き1060×高さ1040mm、重量は約61kg。設置面積は約5.3m2と比較的小さい。カラーはブラック、ベージュ×ブラウンの2色。


●足が天国

 試させてもらった。

 まずはコンパクトなAS-690で、「肩ハード」というモードだ。強い、痛い。眠れはしないが、ほぐれて気持ちいい。「360度回転もみ玉」の効果なのか、もみ玉が移動していくときがなめらかで、手で押されているように自然だった。エアーバッグもブシャブシャと細かく刺激してくれて気持ちがいい。最高峰の機種でなくても十分気持ちがいい気がするぞ……。

マッサージモード

ソファモード

「専用技」がかなりハードでよい

360度回転もみ玉。回ることで体の隆起に沿って動く

普通のもみ玉。よく銭湯にあるやつについている

 つづいてAS-1100だ。座った時点ですでにデラックスな包み込まれ感がある。高いだけのことはある。こちらは最初にキャリブレーションがある。数秒かけて背筋のラインを検出された。AS-690よりもさらに細かく判定し、体型に合わせたマッサージをするらしい。

背筋のラインを検出する

 初めに試したのは「全身疲労回復コース」。これが気持ち良くて大変だった。プシプシ言いながら押しつけられるエアーバッグに足をゆらゆらされるアクションがたまらない。それから首だ。指のような刺激でやわらかーくもまれるので、本当に寝そうになった。

リモコンはタッチパネル方式で使いやすい

 次に試したのは注目の「脚集中モード」。3つのローラーが正転、反転をくりかえし、土踏まずをグリグリ押してくれるので、痛い。台湾で受けた足裏マッサージより痛かった。後半かかとをゆらゆら揺らされるような動作に移ると、緩急の差によって急激にダメにさせられた。

足裏マッサージが予想以上に本格的で痛い。担当者が「これでも緩め、フットマッサージャーは本気なのでさらに痛い」と話していて怖い

 AS-1100は全体に、本当に寝そうになる確率が高かった。寝る前に使うリラックスモードもあるそうだが、そのまま寝てしまうのではないかと思う。電器店で試すときは気をつけてもらいたい。

ダメになっていくわたし


●まず置ける家がほしい

 フジ医療器は銭湯にあるマッサージチェアからはじまった大阪の老舗メーカーだ。1970年の大阪万博をきっかけとして家庭用マッサージチェアを普及させた。1995年には世界で初めてエアーバッグだけのマッサージチェアを発表し、2002年にはやはり世界で初めてセンサーを使ったフラッグシップ製品「サイバーリラックス」シリーズを発表。その後も現在まで機能を進化させてきた。

 現在、少子高齢化に合わせて65歳以上の年齢の構成比がどんどん上がっている。一方、寿命が延びても健康でいられる時間との差が開くことが大きな課題となっている。平均寿命と健康寿命の差は、男性で約9年、女性で約13年。マッサージ器の効能がいわゆる「未病」にはたらきかけることで、差を埋められるのではないかとフジ医療器では考えているそうだ。大きく出たなと感じた。

 同社が男性約2000人、女性約1700人を対象に疲労調査アンケートをとった結果、8割以上の人が疲れを感じていたという。上位に挙がったのは首・肩・腰といった疲れだったそうだ。わかるし、せっかく買うなら最高峰のモデルがほしいが、まず置ける家がほしいと思った。

おやすみなさい


■関連サイト

※お詫びと訂正:初出時、もみ玉の突出能力を約12.5mmとしていましたが、正しくは約12.5cmの誤りでした。お詫びとともに訂正いたします。(28日)




書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)

1983年生まれ、家事が趣味。0歳児の父をやっています。Facebookでおたより募集中

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