好みの差かな…とは思うものの
気になる点も挙げてみる
ユーザーの好みによっては、本製品は物足りなさを感じる部分が出てくる。幅広い座面でゆったり座れるということは、逆を言えばカッチカチのホールド感はない。また、ランバーサポートの位置がベルトで固定できないので、腰をクッションでしっかり支えて背骨をS字に反らす姿勢を好むユーザーには、少しもどかしい部分がありそうだ。
仕様面で唯一気になったのは、リクライニング調整レバーだ。リクライニングは右手側にあるレバーで操作するのだが、レバーと座面のプラスチックカバー部のクリアランスが狭く、指をはさんでしまう可能性がある。強くはさむと痛い思いをするので、レバー調整時は乱雑に操作しないほうがいい。
ゲームプレイアビリティの追及と、普段使いの優しさ
両方の「快適さ」をイイとこ取り!
ゲームプレイ用途だけに注目すれば、しっかりと体を固定して態勢が踏ん張れて、体格や好みに合わせてキメ細かく設定できるタイプのゲーミングチェアが最高だ。ゲーミング特化したものを求めるユーザーには、本製品はヌルさを感じるかもしれない。しかし、ゲーミングに特化した椅子は、普段使いにも兼用したい椅子としては最強仕様ではない。
普段使いも考慮すると「ゲーム中の姿勢はしっかりサポートして欲しいけど、ゲームばかりする訳ではないので常にガチガチに固定されたり窮屈なのはイヤ」という、ワガママな要求ではあるが、こう思うのが当然だ。
激しく動くときは締める、でも普段はユックリくつろげる、椅子本来の家具的な優しさも求めたいというユーザーには「快適さ」を強く打ち出した本製品は、いいとこどりの最適解といえそうだ。