「狭額縁」「スリム」「軽量」という従来の特徴はそのまま踏襲
360度回転ヒンジで2 in 1化! 利用シーンが広がった新「XPS 13」 (1/2)
2017年05月26日 09時00分更新
デルの「XPS 13」シリーズは、13.3型ディスプレーを採用しながら11型クラスのコンパクトな本体サイズを実現し、モバイルユーザーから高い支持を得ているモデルだ。そんな人気ノートが「狭額縁」「スリム」「軽量」という特徴はそのままに、360度回転するヒンジ機構を搭載して2in1 PC化した。今回、その「XPS 13 2-in-1」の実機を試すことができたので、外観や使い勝手、基本性能などを2回にわたって紹介していこう。
4つのスタイルで使用可能
XPS 13シリーズの魅力のひとつに、狭額縁デザインの採用によるコンパクトな本体サイズがあるが、その特徴は新しいXPS 13 2-in-1にもそのまま受け継がれている。ベゼル幅はわずかおよそ5.2mmしかなく、フットプリントもおよそ幅304mm×奥行き199mmと11~12型ノート並み。本体の厚みも最薄部およそ8mm、最厚部およそ13.7mmとなっており非常にスリムだ。質量は1.24kgで、13.3型ノートとしては軽い方だ。
これだけ薄くて軽いと本体の堅牢性が気になるが、XPS 13 2-in-1は従来のクラムシェル型モデルと同様、筐体にアルミ削り出し素材とカーボンファイバーを使用しており、剛性は非常に高い。ディスプレーを閉じた状態だと、両手で本体をひねってもビクともしない。
従来モデルから大きく変わったのはヒンジ部分の構造だ。2軸の回転ヒンジが採用され、パネル部が360度くるっと回る仕組みになっている。このヒンジはかなり頑丈につくられており、任意の角度でピタリと調節することができる。それでいて、動きもスムーズなのがうれしい。
パネル部の角度を変えることで、本機は通常の「ノートパソコン」、動画視聴に便利な「テント」、デジタルフォトフレームのように使える「スタンド」、タッチ操作がしやすい「タブレット」の4つのスタイルで使用することができる。各スタイルの操作性はかなりよく考えられており、いずれのスタイでも快適に利用することが可能だ。
たとえば、本体前面に傾斜がついていて指や爪を引っ掛けやすくなっているため、ディスプレーの開閉がしやすい。また、ノートパソコンスタイルのとき画面をかなり大きく開いても、本体が後ろに倒れこまないようになっている。そのため、膝の上などでも比較的安心して使うことができる。
画面を360度回転してタブレットスタイルにすると、キーボード側の先端がディスプレー側より少し出っ張った状態になる。縦位置で使う場合、その部分を手でつかむと本体をホールドしやすくなり、しかも手で画面が隠れにくくなる。ちなみに万一、本体をホールドする際に手のひらが画面に触れてしまっても、誤動作は起こりにくくなっているようだ。
少し気になったのが、顔認証に対応したカメラ部がディスプレーの下部に内蔵されていること。ノートパソコンスタイルでカメラを使うとき、どうしても上から見下ろす形になってしまう。逆にテントスタイルやタブレットスタイル(横位置)ではカメラが画面上部にくるためSkypeなどでも使いやすかった。
ちなみに、本機は天板やボトムケースがアルミ素材になっており、負荷の高い処理を続けていると底面のヒンジ近くの部分が結構熱を持ってくる。不快になるほどではないものの、膝上で使っている場合は多少気になることもあった。その代わり、本機はファンレスになっており、耳障りな風切り音がしないのは好印象。静かな場所でも周りをあまり気にすることなく使用できる。