PCゲーム誌「ログイン」元編集長高橋ピョン太に聞いた!
AR・ウェアラブルはこう遊べ!! スマートグラス「MOVERIO BT-300」活用術
2017年05月31日 11時00分更新
エプソンのスマートグラス「MOVERIO BT-300」は、AR(拡張現実)を実現するデバイスで、シースルーのメガネ型ディスプレーを採用している点が特長だ。映画を見たりドローンの映像をリアルタイムで見たりとさまざまなエンターテインメントを楽しめる上、AR対応のゲームをプレイできることがその魅力となっている。
そこで今回は、PCゲーム誌「ログイン」の元編集長、現在はVR/AR、またAI関連の総合メディア「VRbeat」編集長を務めている高橋ピョン太さんに、「MOVERIO BT-300」とPS4を接続した状態などでも実際に遊んでもらった印象や、ARゲームについてのお話を伺ったので、ぜひぜひ読んでほしいのだ!
「MOVERIO BT-300」は、ARならではのゲームも楽しめる!
——「MOVERIO BT-300」で遊んでみた感想は?
高橋ピョン太 OSがAndroidベースということもあって、大して悩まずに操作できるところがいいですよね。ゲームそのものの反応もよくて快適です。ゲーム開発者側にとっても、従来の感覚の延長で開発できるだけでなく、アプリマーケット「MOVERIO Apps Market」に公開しやすい点もよく考えられていると思います。
——AR系ゲームと従来のゲームはまず何が違うと思いますか? また、どんな点に注目していますか?
高橋ピョン太 ARでゲームというと、基本的に体を使って移動したりする中で遊べると広がっていくのかなと思います。
ARであれば、体を使う、ただしいわゆる体感ゲームではなく、目の前に見えている現実の世界を“+α”で拡張していく中で成立するエンターテインメントの面白さがあるのかな。
現実の世界に非現実のもの、たとえばゲームキャラクターが目の前に現れて面白みを拡張できる点が従来のゲームとは違います。ゲームのキャラクターと一緒に遊べたり、競い合ったりできることがまず考えられますよね。
従来のゲームが追い求めてきた表現のひとつに、美しいグラフィックス、動画やアニメーションなどがありましたけど、ARによって現実の世界にそもそも何を表示させるか、何を加えるかという点が意識されるようになったので、新しいエンターテインメントを生み出す可能性は多々あると思います。
ARゲームも用意、MOVERIO専用アプリマーケット「MOVERIO Apps Market」をチェックしよう
「MOVERIO BT-300」についてまず知っておきたいのは、メーカー公式のMOVERIO用ゲームアプリにはARを意識したものがあり、従来のゲームにはない感覚で楽しめることだ。他の機材は一切必要なく、「MOVERIO BT-300」単体で遊ぶことが可能だ。
アプリを手に入れる方法も簡単で、MOVERIO専用アプリマーケット「MOVERIO Apps Market」で好みのゲームアプリを選ぶと、ダウンロードおよびインストールが自動で実行される。AR系ゲームアプリ以外にも、ちょっとした空き時間に遊ぶのに向いたミニゲームも用意されているので、チェックしてみるといい。
——どんなAR系のゲーム、エンターテインメントに登場してほしいですか?
高橋ピョン太 ある場所に行って初めて楽しめるというアプリやサービスにもっと登場してほしいです。ポケモンGOがまさにこのタイプで、プレイする方がコレクションできるアイテムやキャラクターが考えられますよね。
もうひとつ考えられるのはご当地モノというか、ゲームやアニメに登場するキャラクターを特定の場所に連れて行くという内容です。わかりやすいのは、アニメの聖地に行って、目の前に見えている風景と同じシーンを再生して楽しむというスタイルですね。「MOVERIO BT-300」であればメガネ型ディスプレーを透過して周囲が見えるので、現実の風景とアニメシーンを重ね合わせながら視聴できる点がメリットですよね。
ゲームのキャラクターであれば、聖地に連れて行くと、その場所について喜ぶなどです。たとえば、パンダ育成ゲームで自分が育てたパンダを、パンダがいる動物園に連れて行くと、文字通りユーザーの目の前で仲間がいることを喜ぶといった具合です。「MOVERIO BT-300」のGPS機能を使えば、十分実現可能なゲームだと思います。「MOVERIO BT-300」の普及につれて、ARの可能性も広がっていくと思うので、期待したいですよね。