「最悪のコード」とセキュリティ専門家は酷評
今回のTizen Z4は最新バージョンのTizen 3.0を搭載しており、OS全体を盛り上げる意味もありそうだ。5月16日からは、サンフランシスコで開発者向け年次イベント「Tizen Developer Conference」も開催されていた。
SamsungにとってTizenの位置付けは見えにくいが、スマートウォッチや家電、車載などコンシューマー向けIoT端末でTizenを積極的に採用し、フラッグシップやハイエンドではAndroidという戦略は変わりないだろう。
なお、Tizenについては、4月初めにセキュリティー問題が大きな話題となった。セキュリティー専門家のAmihai Neiderman氏がTizenのコードに約40ものゼロディ攻撃の脆弱性が含まれていることを明らかにした。Motherboardの取材に対し、Neiderman氏は、「任意の悪意あるコードでTizenシステムをアップデートできる」「これまで見た中で、最悪のコード」とコメントしている(https://motherboard.vice.com/en_us/article/samsung-tizen-operating-system-bugs-vulnerabilities)。
AndroidではHuaweiが猛烈な勢いで追い上げており、Googleも「Pixel」で自社のスマートフォン開発を進めている。先週はGoogleが進める謎の新しいOS「Fuchsia」の最新情報も話題となった。変化の激しいモバイル市場で、SamsungはどのようにTizenを使うのだろうか。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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