ゼンハイザージャパンは4月14日、静電駆動形ヘッドフォン「HE 1」を4月20日に発売すると発表した。価格は648万円で受注生産。
1990年代に販売していた「Orpheus」の後継モデルとしてプロジェクトが開始、エキスパートチームが10年の開発期間を費やし、2015年にプロトタイプを発表した。
ヘッドフォンケースを兼ねた専用の駆動アンプは、真空管とトランジスターアンプのハイブリッド式。電源を切った状態では真空管などのコンポーネントがすべてアンプのハウジングに収納されており、ボリュームノブを押し込んで電源投入すると、ブロック削り出しの真鍮パーツに保護された真空管がせり上がる。駆動準備が整うとガラスカバーが自動的に開き、本革イヤーカップ付きのヘッドフォンを取り出すという演出がなされている。
金蒸着セラミック電極やプラチナ蒸着ダイヤフラムなど、パーツにはいずれも音響性能を優先した厳選素材を採用。アンプのハウジングに使われている大理石はイタリア・カッラーラ産で、ミケランジェロの彫刻と同種のものだという。HE 1のデザインについて、同社のグローバルデザインマネジメントヘッドを務めるオリヴァー・バーガーは「ヘッドフォンシステムにとって真に大切なものを再現する力、そこにこそHE 1の美は宿っているのです」と語っている。
主な仕様は以下のとおり。
| ヘッドフォン HE 1-HP | |
|---|---|
| ドライブ方式(各チャンネル) | 静電型、プッシュ・プル |
| 側圧 | 4.3N±0.3N |
| 周波数特性 | 8~80kHz(-3dB)、4~100kHz(-10dB) |
| 最大音圧レベル | 114dB SPL |
| 全高調波歪率 | 0.01%(1kHz、100dB SPL)未満 |
| 接続ケーブル | 銀メッキ、無酸素銅(OFC)ケーブル、3m |
| 接続プラグ | HVプラグ、9ピン |
| 動作電圧 | DC 780V |
| 分極電圧 | DC 650V |
| 最大入力レベル | 20dBV |
| 重量 | 約550g |
| 作動温度 | 10~40度 |
| 保管温度 | -20~70度 |
| 動作湿度 | 20~85% |
| 保管湿度 | 10~95% |
| ヘッドホンチューブアンプ HVE 1 | |
|---|---|
| 最大出力レベル | 20dBV |
| 周波数特性 | 5~110kHz(-3dB)、3~180kHz(-10dB) |
| 全高調波歪率 | 0.01%(1kHz、6dBV) |
| アナログ入力 | バランスXLR、アンバランスRCA |
| デジタル入力 | USBタイプB、オプティカル、同軸 |
| アナログ出力 | 9ピンHV(HE 1-HP接続用)×2、バランスXLR、アンバランスRCA |
| 重量 | 21kg |
| 外形寸法 | 幅434×奥行き350×高さ160mm(ケースクローズ時) |
| 作動温度 | 10~40度 |
| 保管温度 | -20~70度 |
| 動作湿度 | 20~85% |
| 保管湿度 | 10~95% |












