人工知能・自然言語処理エンジニアが合流で日本語変換がさらに賢く
鉄板キーボードアプリ「flick」に“感情を読む”機能搭載!?【開発者インタビュー】
2017年04月05日 11時00分更新
キーボードが「感情を読む」機能を搭載!? これはいったい……
── 今後、「flick」に追加していこうと考えている機能はありますか?
石本 ユーザーが入力した文章を分析してその「感情」を把握する機能を搭載しようと思っています。
編註:3月24日に実装済み。
── そ、それはどういう……?
池上 文脈を分析して感情に関わる言葉を抽出し、それを処理して「感情に応じた顔文字を候補に出す」という機能ですね。AI変換がより高機能になると考えていただければよいと思います。
── その機能の実装はいつ頃になりますか?
石本 早ければ今月中、4月になる前にもバージョンアップで搭載されるかもしれません。
── そんなに早く!
編註:取材は2017年3月中旬に実施。
「flick」に初搭載! これが「感情分析顔文字表示」機能だッ
インタビュー中でも話題に上っていた「感情分析」機能がいよいよ実装された。「flick」で文章を入力していくと、その文脈を分析したAI変換が「感情」を感じ取り、それにふさわしい顔文字を入力候補として提示してくれるという機能だ。3月24日のアプリ更新に伴い利用できるようになっていたので、さっそく、感情分析による顔文字の候補表示を試してみた。
カレーや激怒の例でもわかるように、なかなか凝った顔文字が候補として表示されている。もちろん文脈に含まれている「感情」にふさわしい顔文字だ。「flick」のAI変換は、通常の文字入力をかなり効率的にしてくれるだけでなく、顔文字を探す手間すら省いてくれるぐらいにまで進化したことがよくわかる。今後のさらなるチューンアップにも期待が持てそうだ。
将来的には「ユーザーに合わせた」した変換を実装したい
── 今後のロードマップ的なものがあれば教えてください。
石本 ここ数ヵ月は、ユーザーから寄せられた意見と向き合って細かい要望を吸収して改善していこうと思っています。辞書周りでも、不要な語を排除する代わりに、より必要な単語はどれかを追及していこうと思っています。抽象的ではありますが、辞書を「いい感じに」していこうと(笑) 辞書データが“開発者個人の意見”に寄りすぎないように、機械的な処理が必要となると思いますが。
また、「できたらいいな」レベルの考えですが、ユーザーの属性を元にした変換を提供して効率を上げるような仕組みを考えていきたいなと。例えば、ユーザーがIT関連の仕事をしているなら、IT用語を重点的に変換候補として提供するとか。
── 最後に、「flick」ユーザーの皆さんへ一言いただけますか?
石本 日本語ソフトキーボードの開発者として、今後も「空気のような存在」で、ユーザーの気に障らない機能を追及していきたいと思っています。AIについてもまだまだ研究する余地はあると思うので、それを「flick」に取り入れていければ。
池上 私が開発を担当したAI変換をもっともっと使っていただければと思います。そして、不備がありましたら改善を進めますので、お手数でもフィードバックいただけますと幸いです。
石本 そう、ユーザーの皆さんでないと発見できない変換上の問題も多々あると思います。皆さんからご意見をいただきながら、「flick」の完成度を上げていきたいと思っています。今後とも「flick」をよろしくお願いいたします!
── ありがとうございました!
(提供:IO Inc.)
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