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アスキースマホ総研・白書 第29回

ネットの闇から子どもを守る 正しいスマホの渡し方 (1/3)

2017年03月15日 15時00分更新

文● 島 徹 編集●ASCII.jp編集部

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 子どもが小学生や中学生になると「そろそろスマホを渡したほうがいいのでは?」と悩むところだ。親としては安全のために持たせたいが、子どもが有害なウェブサイトを見たり、スマホゲーム漬けになるのは防ぎたいところ。そこで今回は、低年齢向けフィルタリングや安心サービスが充実した、子どもに渡して安全なスマホなどを紹介していく。

子どもの安全を守るスマホやサービスを活用しよう

有害サイト防止のフィルタリングと見守りサービスが重要

 子どもに渡すスマホにあると便利な機能は大きく分けると3つある。

 オトナがふだん何気なく使っているインターネットだが、子ども目線で見るとゲームの攻略サイトやまとめサイトのアダルト広告、出会い系サイトや匿名のコミュニケーションサイトなど、まだ知識や情報モラルに乏しい小学生や中学生が見るには不適切なサイトが多い。コミュニケーションアプリでの出会いを介した、暴行やわいせつなやりとりといった犯罪や被害も多く聞かれる。

スマホに制限をかけずに子どもに渡すと、見せたくないサイトへアクセスしたり、課金サービスを勝手に利用する可能性もある

 そこで重要なのが、「インターネットのフィルタリング」サービスだ。子どもが閲覧するには不適切なサイトへのアクセスを防いでくれる。サービスによっては、年齢によってフィルタリングの範囲を変えたり、閲覧履歴を親のスマホで確認することもできる。

 なお、フィルタリングサービス自体は2009年に施行された「青少年インターネット環境整備法」により、ドコモ、au、ソフトバンクも18歳未満の利用契約に対しては保護者からの解除要請が無い限り標準で提供している。格安スマホを子どもに持たせる場合は、フィルタリング対応ブラウザーを追加するのも有効な手段だ。

イマドキのスマホは、親のスマホやPCから利用制限をかけられるものも多い

 「アプリの管理機能」も重要だ。親が子どもに自分のスマホを使わせていると、子どもが課金の仕組みを理解をしないままスマホゲームの課金ガシャを回してしまうトラブルも多い。また、ゲームやコミュニケーションアプリにのめり込むのも防ぎたいところ。アプリの管理機能があれば、アプリのインストールを許可制にしたり利用時間を制限するといった機能を利用できる。

 最後に、位置情報を監視する「見守り機能」だ。親が働いていて子どもの帰宅時に家に誰もいない場合、夜の塾通い、子どもを遠くの学校に通わせている場合など、通学・帰宅時のトラブルは気になるもの。特に子どもが小学生の間は欲しい親も多いだろう。そういった場合に、手元のスマホで大まかな場所を確認できるのは安心だ。

過度な監視も問題! スマホ利用は親子でいっしょに考えよう

 小学生だとスマホも毎日の連絡を目的した電話やメッセージ利用が中心だろう。しかし、中学生や高校生になると子どももスマホのアプリやLINE、SNSなどに興味を持ちはじめる。

 親としては学校や地域の方針も理解しつつ、徐々にフィルタリングサービスの制限を緩めたり、利用を認めるアプリを増やしていくカタチになる。ここで重要なのは、親はふだんスマホをどういった目的や考えで使っているのかを伝えたり、子どもと利用する際の約束を決めておくことだ。

 LINEやSNSなどの利用許可も悩ましい問題だ。これらは学校や地域によっては利用が禁止されていたり、禁止されていても事実上使われている場合もあり、利用を許可すべきかの判断が難しい。また、子どもに完全な利用を認めると会話や利用内容のチェックができなくなる。利用を認める場合は、事前にIPAの「ここからセキュリティ!」などをチェックして問題点を洗い出して子どもと共有しておこう。

 特に注意すべきなのは、スマホのコミュニケーションに不慣れな子どもが利用する場合。ありがちなのは、1日に何時間もスマホでLINEの会話や既読をチェックし続ける依存状態に陥るパターン。また、LINEやSNSを介して学校内や見知らぬユーザーとのトラブルも起こりがちだ。

 親が子どもにLINEやSNSなどの利用を許可する場合は、子どもが適切な距離感で活用できるよう段階を区切って慣らしていこう。家族の日常のやりとりに活用する一方で、ある程度の期間は親がLINEの内容を確認してもいいようにする、利用して良い時間帯を制限するといった約束のもと利用を許可するのもひとつの手だ。

 とはいえ、これらをスムーズに解決できるのかは親子の関係次第だ。たとえば子どもがLINEやSNSの会話を親にチェックされて、トラブルと関係のない日常生活や友人についても文句を言われたなら、子どもがプライバシーの侵害だと怒るのは当然だ。

 いちばんの対策は、家での対面やスマホのメッセージの会話など日常の直接のやりとりを通じて、子どもがふだん学校や友達とどういった生活を送っているのかや、スマホをどういった考えで使っているのかを気軽に話せる関係を構築することだ。

現在最強の見守り&格安スマホ
トーンモバイルのスマホがオススメな理由

 子どもの利用をかんたんに管理できるスマホが欲しい。でも、月々の支払額は安くしたい。そんな要望に応えてくれるのがトーンモバイルだ。ファミリー向けのフィルタリングサービスやアプリ管理、見守り機能が独自スマホに標準で搭載されている。月額料金は最安1080円から契約可能。契約はオンラインストアか、全国のトーンモバイル取り扱いに対応したTSUTAYA店頭で行なえる。

トーンモバイルのスマホは、子どものスマホ利用の管理機能が充実している

月額料金は1080円から、子どもだけ契約するのも魅力的

 まずはドコモ契約の家族を例に、子供向けのTONEモバイルを契約した場合の料金を見てみよう。条件として2017年5月31日までの契約として「ドコモの学割」とトーンモバイルの「春のおトク!キャンペーン」で1年無料を選んだ場合の金額で比較した。

ドコモの端末&契約で統一した場合
カケホーダイライト
シェアパック10
spモード
1万1500円
カケホーダイライト
シェアオプション
spモード
2500円
子ども カケホーダイライト
シェアオプション
spモード
ドコモの学割
1年目:1500円
2年目以降:2500円
合計(税込) 1年目:1万6740円
2年目:1万7820円
子どものスマホをトーンモバイルにした場合
カケホーダイライト
シェアパック10
spモード
1万1500円
カケホーダイライト
シェアオプション
spモード
2500円
子ども トーンモバイル
春のおトク!キャンペーン
TONEファミリーオプション
あんしんインターネットオプション
1年目:300円
2年目以降:1300円
合計(税込) 1年目:1万5152円
2年目:1万6524円

 なお「あんしんインターネットオプション」は2018年より月額100円だが、上の表ではわかりやすさのため2年目の料金として加算している。

 月額料金ではドコモを子どもに契約させるのと比べて約1500円ほど安い。ただし、トーンモバイルの対応スマホ「TONE m15」を利用するには本体価格として3万2184円のコストが発生する。これはドコモで2年契約の「iPhone 7(32GB)」の実質価格2万1384円と比べてやや高額だ。

 この季節、ドコモやau、ソフトバンクは学生向け割引を打ち出しているぶん、トーンモバイルとの価格差は付きにくい。とはいえ、2年契約でスマホ代を含めると合計約2万円ほど安くなると見て良いだろう。

トーンモバイルの独自端末「TONE m15」。価格は3万2184円

  TONE m15
取扱ブランド トーンモバイル
ディスプレー 5.5型液晶
画面解像度 7200×1280ドット
サイズ 約74.5×8.6×147.9mm
重量 約165g
CPU MTK6735
1.3GHz
(クアッドコア)
内蔵メモリー 2GB
内蔵ストレージ 16GB
外部メモリー microSDHC(最大32GB)
OS Android 5.1
無線LAN IEEE802.11n
カメラ画素数 リア:1300万画素/イン:500万画素
バッテリー容量 3000mAh

 では家族全員でトーンモバイルに移行すれば良いのでは、という話になるが、全員で乗り換える際に注意すべきポイントがある。

 注意点として、トーンモバイルの標準契約では通話が050番号のIP電話になる。通常の090/080/070から始まる電話番号を使うには、月額1029円の「090音声オプション」が必要だ。また、通信速度はおおむね500~600kbpsの通信速度で使い放題としているが、高速通信の利用には1GBごとに324円の「高速チケットオプション」が必要になる。子どもに持たせるぶんには問題ないが、スマホをかなり使いこなしている20~40代のオトナ世代にとっては少々割高に感じるプランだ。

 もし家族全員で格安スマホに乗り換えるなら、スマホを使いこなす親は通信速度が速いY!mobileやUQ mobileに乗り換え、子どもはトーンモバイルといった感じに使い分けるのもひとつの手だ。


訂正とお詫び:初出時に「TONE m15」の画像に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。(2017年3月15日)

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