薄型テレビの前に置くだけのサウンドバーで迫力の音が楽しめる
ボーズ「Solo 5 TV sound system」
ヤマハのYAS-106と人気を二分しているのが、ボーズの「Solo 5 TV sound system」(実売価格 3万2500円前後)だ。
はじめに言っておくと、本モデルは基本的にサラウンド機能は備えていない。BD/DVDソフトやPCなどでのゲームのサラウンドもステレオ再生になってしまうので、本格的なサラウンド再生を楽しみたいという人には向かないだろう。しかし、薄型テレビの音を簡単にグレードアップするという用途においてはパフォーマンスが高い。
横幅70cmのコンパクトなサウンドバーで、しかもサウンドバーだけ(サブウーファーなし)で完結したワンボディーなので、テレビの前に置くだけでシンプルに使える。
サイズがコンパクトなので、リビングの大画面テレビと組み合わせるだけでなく、自分の部屋でパソコンモニターと組み合わせるといった使い方もできるだろう。
入力端子は光デジタル、同軸デジタル、アナログ音声を備えており、薄型テレビの音声出力やBDレコ/プレーヤー、ゲーム機のデジタル音声出力なども接続可能だ。
さらにはBluetoothにも対応しているので、スマホなどの音楽や映像コンテンツの音もワイヤレスのまま気軽に楽しめる。
本機の音はボーズらしいバランスのいいサウンドで、適度にメリハリを効かせた聴きやすいものに仕上がっている。低音もこのサイズとしてはかなり力強いものになっているが、無理に低音感を強調するのではなくゆとりのある低音になっており、音楽はもちろん映画などでも迫力のある再生が可能だ。
大きなポイントは、音楽のボーカルや映画やドラマのダイアローグをニュアンスたっぷりに聴かせてくれる表情の豊かさ。
クリアーではっきりとした音というだけでなく、微弱な音などもきめ細かく再現できるので、歌声やセリフに込めた感情もしっかりと伝わるのだ。お手頃価格のサウンドバーとしては、なかなかの実力だ。
ステレオ再生といえどもこのモデルの音は広がり感も良好で、ゲームのように音源の位置を正確に再現する必要があるコンテンツでもなければ、つまり映画や音楽などならばあまり物足りなさを感じない。このあたりが購入のポイントとなるだろう。
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