CES 2017レポート 第11回
McAfee Secure Home Platform対応ルーター、登場
IoT機器も家族も守る「インテル入ってる」かしこいルーターがめちゃ便利だった
2017年01月09日 10時00分更新
CES2017インテルブースでは、CES2017に合わせて発表したばかりの、一般家庭向けのIoTセキュリティプラットフォーム「The McAfee Secure Home Platform」の実動デモを行っていた。
McAfee Secure Home Platformを採用したルーターは、一般的なWiFiルーターの機能に加えて、大きく分けて2つの機能を提供するものだ。
1つは、WiFiベースのIoT機器(IPカメラやスマート照明など)やスマホ、タブレット、PCといったネットワーク機器を悪意あるアクセスから守るアンチウイルスやセキュリティー機能。
もう1つは、子供のネットのアクセスやメール使用などを適切に制限する「ペアレンタルコントロール」機能だ。
ポイントはセキュリティー機能もペアレンタルコントロールも、すべて宅内のゲートウェイとして機能するMcAfee Secure Home Platform対応ルーターが割り込む形で行うということ。
ルーター側ですべて処理するため、理論的にはほぼどんなIoT機器がぶら下がったとしても、セキュアな状況を提供できる。また、スマホなどの機器へのアプリケーションのインストールなどが不要というのも大きなメリットだ。
設定変更などもアプリから行えるようになっていた。
ブースでの実動デモをした機種とは異なるが、実際の製品としてはARRIS社「SURFboard SBG7580AC」のインテルセキュリティ対応版を展示していた。
日本への導入についてインテル セキュリティ日本法人の関係者に聞いたところでは、インテルセキュリティ対応製品について、一般向けの販売のほか、プロバイダーのレンタルルーターとしての提供を検討しているとのこと。
インターネットの月額利用料金のオプションに含めてしまえるなら、価格が一般的なルーターよりは少し高価になったとしても、心理的な障壁は少なくなる。
なお、展示機はアメリカのケーブルテレビ回線向け仕様だったため、導入されるとしても仕様は違うものになる。
「このサイトを見せて!」とお願いできるペアレンタルコントロール
セキュリティ製品ながら、「おっ」と思ったのがペアレンタルコントールの機能。これがなかなかよくできているのだ。ぶら下がる機器それぞれのインターネットの使い方をかなり細かく、しかも一元管理で制御できる。
たとえば、「インターネットが使える時間帯」の設定は当然として、つなぐサイトやサービス、アプリなども「メールはOK、出会い系サイトはNG、性的コンテンツはNG」といった具合に対象に合わせて設定できる。
外部サイトのカテゴリ分けについては、独自のホワイトリストを参照する仕組み。ジャンル的に親がNGに設定したサイトは、ブラウザ画面にペアレンタルコントロールが効いていることが表示される。面白いのは、親に「このサイトを見せて!」というお願い通知も送れること。アクセスして問題ないと判断すれば、その場で遠隔操作して「許可」できる。いわばリアルタイムのオプトインも可能なのだ。
また、ネットの使用時間外に子供から要望があった場合は、「10分だけ延長」「3時間だけ延長」といったこともできる。
ペアレンタルコントロールは、いまどきのネット接続製品なら搭載しているケースが増えているものの、スマホ/タブレット/ゲーム機/その他(たとえばAndroidを搭載した音楽プレイヤーとか)など、それぞれに設定するのは非現実的だ。
ルーター自身にペアレンタルコントロールやセキュリティ機能を持たせることで、ご家庭のネット管理者である世の中のお父さんお母さんが楽に、かつ効果的に適切なネットの使い方をリードできる時代がくる。これって、なかなか悪くないと思うのだけれど、いかがでしょう?
初出時、取材先担当を「インテル日本法人」と表記していましたが、正しくは「インテル セキュリティ日本法人」となります。読者の皆様ならびに関係各位にお詫びして訂正致します(2017年1月10日)
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