10万円の4Kテレビや3万円のハイレゾオーディオ! 2016年お買い得AV機器はこれで決まり!
2016年12月21日 12時00分更新
約3万円とは思えない音質! ダイナミックモーション「DM200H」
イヤフォンやヘッドフォンは、人気の高まりから海外の有名オーディオメーカーのモデルが続々と発売されているし、国内メーカーも力の入ったモデルが数多く登場した。
最近の傾向としては、高級モデルで採用される平板型ユニットの採用をはじめ、今までにない新しいユニットが続々と登場していること。
そんな注目モデルが、ダイナミックモーションの「DM200H」(実売価格 3万円前後)。中高域を受け持つBA型ユニットと低音域用のダイナミックドライバーを組み合わせたハイブリッド型のモデルだが、世界で初めて2つのユニットを同軸で配置した。2つのユニットの音軸を揃えて点音源化することで、優れた音場の再現を可能にしている。
その音は色づけの少ないニュートラルな傾向で、個々の音のディテールを鮮明に描き出す。音の粒立ちがよく、しかも音が空間に響いていくような空気感や音場の広がりまでも豊かに再現できる。耳の中にすっぽりと収まってしまうコンパクトさながらも、低音域の充実しており、躍動感のある音が楽しめる。
付属のイヤフォンなどからのグレードアップと考えると、およそ3万円はやや高めの価格だが、その実力は中高級モデルにも迫ると言っていい。ハイレゾ再生でも情報量の豊かな音を存分に味わえるし、満足度の高い買い物になるはずだ。
3万5000円の価値があるBluetoothヘッドフォン
オーディオテクニカ「ATH-DSR7BT」
ヘッドフォンでは、Bluetooth対応のワイヤレスモデルが今一番熱い。Bluetoothというと、音質的に不利な印象を持つかもしれないが、最新モデルではもはやBluetooth特有の圧縮による音の悪さはまったく気にならないレベルにある。懐疑的な人ほど、実際に試してみてほしい。
なかでも、オーディオテクニカの「ATH-DSR7BT」(実売価格 3万5000円前後)の、ワイヤレスとは思えない音質に驚かされるはず。
これは、振動板を駆動するボイスコイルまでデジタルのまま信号を伝送する「Dnote」というフルデジタル技術を採用したモデル。ベースとなるのは、海外でも高い評価を得ているロングセラーモデルの「ATH-MSR7」だが、フルデジタル技術に合わせて、ドライバーユニットからハウジングまですべてを新たに開発している。
Bluetoothも最新の「apt-X HD」という高音質コーデックにも対応しており、圧縮伝送ながらも音質面では万全の対応を果たしている。
フルデジタルというと、高解像度でシャープなキレ味の音だが、感触が硬めのいかにもデジタルな音になりがち。しかし、本機の場合は感触がかなりしなやかで女性ボーカルの柔らかい声色やアコースティック楽器の豊かな鳴りを豊かに再現できる。
切れ味鋭くハツラツとした音の出方と、音色の自然な感触が絶妙にバランスしているのだ。メリハリが効いた元気の良い鳴り方は、上位機である「ATH-DSR9BT」ともひと味違うものになっており、ロックやポップスを楽しむならば、ATH-DSR7BTの方が好ましいと思えるほど。
携帯性を意識したコンパクトなハウジングとワイヤレスの快適さもあって、屋外/屋内を問わず非常に気持ち良く音楽を楽しめる。
すでにカナル型のようなイヤフォンでもBluetooth対応のワイヤレスモデルが登場しているが、個人的な印象では極めて小さなボディーにBluetoothやアンプ回路を内蔵するため、音質的にはまだ物足りなさを感じることが多い。ワイヤレスでしかも音質の良さを求めるならば、今はオーバーヘッド型のモデルの方が優位だ。
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