金ピカなスマホがウケるわけじゃない
トルコのスマホがポップな色使い
さてここまで紹介したスマートフォン、我々が思うような中東っぽいデザインのものや、怪しさに溢れる製品が見当たりません。Zuriのスタッフにも聞いてみたのですが「中東だからと言って単純に金色にしても売れない」そう。むしろ本物の金を見慣れた客には、まがい物は通用しないとのことです。
というわけで、ピッカピカの金色スマートフォンなんて製品は見当たりませんでした。それよりも独自性を出そうと試行錯誤しているメーカーが目立っていたようです。そこで紹介したいのが中国系のSunelanというメーカー。
たとえば、こちらの「S6」は5型HD(1280×720ピクセル)ディスプレー、クアッドコアCPU、メモリー1GB、ストレージ8GB、800万画素カメラという、エントリークラスの製品です。しかし、データ保護のアプリを標準搭載しており、セキュリティーを高めた端末として政府関係機関で利用されているとのこと。実際に中国の貴州省政府で利用されています。
セキュリティー関連の詳細は聞き出せなかったものの、今後ほかの国への展開も図りたいとのこと。このほかには低価格スマートフォンをいくつか展示。HTC製品に似た外見の「F11」は6型大画面ながらも100ドルを切る低価格品。
ディスプレー解像度は960×540ピクセル、カメラはリアもフロントも200万画素。チップセットはMediaTek MT6580(クアッドコア、1.3GHz)で、メモリー1GB、ストレージ8GBと価格なりのスペックです。とにかく画面サイズが大きければいいという、見栄っ張りな人向け端末って感じでしょうか。
さらにはどことなくどこかのメーカーっぽいデザインの製品も。こちら参考出展でスペックは一切無し。背面を見るとうっすらと「G5」のロゴが、しかも元のメーカーとほぼ同じ書体。このような製品を作る技術もあるというアピールのための展示なのかも。
最後は色使いがカラフルなVESTEL「Venus V3」をご紹介。VESTELはTVなどを手がけるトルコの大手家電メーカーで、ヨーロッパなどではよく知られた存在です。スマートフォンも数モデルを出しています。このVenus V3は100ドル前後の低価格モデルで、Snapdragon 210、メモリー1GB、ストレージ8GB、5型HD(1280×720ピクセル)ディスプレー、リア800万画素、フロント500万画素カメラを搭載。
ちょっと見かけない色の組み合わせは、アジアとヨーロッパの間に位置するトルコらしい部分かもしれません。GITEXの来場客もこのVenus V3を気に入っている様子でした。もしかしたらこんな色の組み合わせが中東では好まれるのかも。中東へ行けば、日本でもアジアでも見かけることの無いようなスマートフォンが、まだまだ多数あるのかもしれません。