米WIREDの記事"Google’s Hand-Fed AI Now Gives Answers, Not Just Search Results"で、Google が文圧縮アルゴリズムと呼ぶ技術を活用して、ウェブ上の関連するページから長い文章や段落を取り出し、まさに探している情報を抽出する技術について解説されている。
デスクトップ版に導入されたとのことだが、Google Now や Google Assistant などの音声検索で試すと、この技術のメリットは理解しやすいだろう。たとえば「世界で一番速く飛ぶ鳥は?」という質問をアシスタントにした時 -- つまりスクリーンを見ていない情報アクセス時は -- ユーザーが期待するのは世界一速く飛べる鳥という回答であって、2番目や3番目は回答してくれなくていい(もし知りたければ、じゃぁ2番目は?と追加質問すればいいから)。
ユーザーのこうした要求に応えるためには、Google は回答が含まれている長い文章や段落から、更に回答部分を要約する必要がある。人間ならば比較的容易に行えるこのタスクがコンピューターにとっては難しいことだった。この課題を解決するのが、ディープニューラルネットを使ったアルゴリズムだ。記事では、大量のデータやテキストを AI に学習させて、ショートサマリーの作成方法を学習させることについて紹介している。
米国版 Google で確認したところ、まだ精度に課題もあるようだ。たとえば "What is the best smartphone in 2016 ?" と質問すると、ウェブ検索ではフィーチャースニペットにベスト10の記事から抽出した、1位から7位までと中途半端に紹介されている。同様の質問を Google Now にすると、単に端末名を読み上げるだけで、人気順がよくわからない。
"What is the best Christmas movie? "であれば、人気上位のタイトルを紹介してほしいところだが、表示されるフィーチャースニペットはランダムに映画タイトルが抽出されている。Google Assistant (Allo) はこの質問を理解してくれなかった。
"What is the best home automation system 2016 ?" の質問に対しては、5位から8位とこれまた中途半端な抽出だった。
Google’s Hand-Fed AI Now Gives Answers, Not Just Search Results
https://www.wired.com/2016/11/googles-search-engine-can-now-answer-questions-human-help/