iOS 10に新アプリ「Home」
iOS 10には新アプリ「Home」が搭載されることが予告されています。
Homeは、「Homekit」を利用するためのアプリ。Homekit自体はiOS 9のリリース時にすでにローンチされています。
対応機器をiOSデバイスから制御するという機能がHomekitです。従来は対応機器のメーカーが配布する専用アプリを用いて制御する形式が一般的でしたが、Homeを搭載するiOS 10では、Homeを総合的なコントローラーとして、よりかんたんにHomekitを利用できるようになるそうです。
Homeアプリでは対応する機器を一括してリスト管理し、スケジュールや位置情報を用いたコントロールが可能になります。たとえば、「XX時からXX時まではリビングの照明をオン」「家族が近づくと(つまり、登録してあるiOSデバイスが近づくと)照明を一括でオン」といった具合の利用が想定されています。
また、対応機器を制御できるメンバーを追加したり、また複数の居住地やオフィスを持つユーザー向けに、ホームをグループ分けし、いくつかの家を切り替えて管理することも可能(iOS 10 Betaの仕様を参照。正式版で仕様が変更になる可能性もあり)。Siriを使っての操作にも対応します。たとえば、あらかじめ「朝用」のプリセットを作成しておき、「おはよう」と話しかけて一括で電源を入れるといった使い方ができます。
対応家電の普及が課題か
概要だけきくと非常に便利な機能なのですが、大きな課題があります。それは、シンプルに「対応機器の少なさ」。
現在国内で手に入る対応機器は、フィリップスのLED電球「hue」や、Elgatoの室内用計測機「Elgato Eve Room」などに限られています。
これから対応機器がどんどん増えてくれば、SF映画のように、iPhoneに話しかけてすべての家電を操る生活も夢ではないのですが。現時点では未知数です。しかし、うまく普及が進めば、家に近づけば自動で明かりが灯り、「お風呂を沸かして」といえば入浴の準備ができ、「サッカー」が見たいといえば自動的に録画したサッカーを流してくれる……そんな未来も遠くないかもしれません。